ED後捏造話。
二人とも帰還したけどルークは精神年齢相応に縮んでました編。(爆)








最初はただぼうっとそれを見ていた。
目の前で揺れる、月明かりに光る白い花を。

ああ、セレニアの花だ。

きれい、だな…。


そして視線をその奥へと向ければ、自分と同じ造りをした、けれども雰囲気の違う彼が草花に埋もれて眠っている。

アッシュ。

寝ているときは眉間の皺も成りを潜めている。
それが可笑しくて口元だけで微かに笑った。


………ん?
何か重要なことを忘れていないか?


「!!!」
前進に電流が走ったように飛び起きてアッシュの体を揺さぶった…というか叩いた。叩きまくった。
「ああああああっしゅ!アッシュ!!オイ起きろってアッシュ!!」
べちべちと叩いていると突然アッシュが起き上がり、その拍子にルークはこてんといとも簡単に後ろへと転がった。
「っせえんだよ屑が!!……あ゛ぁ゛?」
「あてて…あービックリした。急に起きるなよなあ」
起きろと叩きまくったことを棚に上げ、ぶつぶつ言いながら起き上がるとアッシュがそれはもう未知なる生物を見つけたような不審丸出しの表情でルークを見ていた。
「レプリカ、か?」
思わず、といった風の言葉にルークも妙な顔つきになる。
「何言ってんだよ、それ以外の何に見える、よ…?」
ルークはそこで漸く異変に気づいた。
「…アッシュ、背、伸びた?」
ていうかオレ、声おかしくね?
「…自分の体を見てみろ」
「へ?」
言われて見下ろすと、小さな手のひらにこれまた細い指がちょこんと五本ずつ生えている。さらに体を見下ろすとそれなりに鍛えられていたはずの腹筋はつるんとしてかわいらしいお臍を晒している。
「……」
すっくと立ち上がってみると座っているときよりは確かに視線は高くなったがそれでも座っているアッシュと近い。
そしてまじまじと自分の体を見下ろす。
脳裏でぐるぐると回っている一番重要な部分はとりあえず置いておいて、どうでもいいツッコミを入れてみる。
「体はちっこくなってんのに服は前と同じってオカシくね?」
がすっ。
「いってぇ!!」
容赦なく殴られた頭を抱えてルークはしゃがみ込む。
「殴ること無いだろ?!」
「自業自得だ屑!!」
「なんだよそれ!オレだって好きでこんな、こん、すが…」
怒りに染まっていたルークの顔がくしゃりと歪み、アッシュが本能的にヤバイと感じた次の瞬間にはルークは大声を上げて泣き出していた。
「あっしゅのばかぁああぁぁあぁ!」
びーびーと泣き喚くソレから逃げ出したくなる衝動を必死で抑え、アッシュは溜息をついて右手で米神を揉んだ。泣きたいのはこっちだ。
「ぅえええええん…!」
「………はあ」
もう一つ大きな溜息をつき、アッシュはルークの腕を引いて抱き寄せた。
「ふえ…?」
余りにも小さくなってしまったその腕の中の存在に、アッシュは三度目の溜息をついた。
「落ち着け、屑が」
「…う…」
ひく、としゃくりあげる間隔が少しずつ延びていき、完全にそれが治まった頃アッシュはルークを解放した。
「思い出せ。何があった」
俺が死んでから。







(気が向けば続くかもしれない)
***
久しぶりに文章書いたよ・・・。ていうか何だコレは。
ED後捏造話です、と明記しなきゃわかんねえよ自分。
ウチのルクはパニくるととても暴力的のようです。
ちなみにアッスは素で暴力的。(爆)