1:初めて見たときから惹かれてたよ。
(市丸、藍染/BLEACH)




初めてあの人を見た時、見つけたて思った。
何て言うんやろ、こういうの。
顔が好みやとか性格が好みやとかそんなんやあらへん。
あ、勿論顔も性格も声もみんな好きやけどな。
ジブンの片っぽ、言うんやろか。ソレが見つかった。
そんな感じやった。
このヒトは、ボクのモンや。
ボクのモンになるべきなんや。
そうすればボクはアナタになる。
アナタと一つになれる。
もう欠けたままなんかやない。
初めてアナタに触れた時、その喜びが全身を駆け巡った。
際限なく湧き上がる欲望。触れたい。
組み敷いた時、アナタは驚いてはった。
せやけどろくな抵抗もせんかった。
ああ、アナタもわかってるんやね。
ボクがアナタの片っぽやって。
せやからボクを受け入れてくれた。そうやろ?
そう思ってたんやけど。
…やのに、何でボクを追い出したん。
隊長の座なんてええのに。いらんわ。
アナタの隣の方がええし。
何でボクを推薦したん。
何であの子をそこに入れたん。
そこはボクの居場所やん。
ボクの居場所やん。
なんで?
何でそんな風に笑うん。
何でボクにも見せてくれんかったカオをその子に見せるん。
何で?なあ、何でやの。
何……。
……あ、そか。
そういうことか。
ボクを試してるんやね?
ボクがホンマにアナタの片っぽなんか、ちょーっとだけ、信じられへんのやね?
わかってますて。大丈夫。
ちゃぁんとボクはわかってますから。
アナタの片っぽは、ボクしかおらんて。
疑う余地無いくらいの証明をしてみせますわ。
せやからもうちょっとだけ、待っとってな。

 

戻る