さて、お腹いっぱいになった所で、セルジュの部屋でシンキングターイム!
いや、むしろカーシュは食欲を満たしたついでに性欲も満たそうと思っているみたいだが・・・。
「それでね、カーシュ」
そんなカーシュの思惑に気付いてか気付かずにか、セルジュは最近の面白かった事を話しています。
「セルジュ・・・」
おおっと「小僧」から「セルジュ」へと呼び方が変わりました。セルジュもそれに気付いたようで「え?」と首を傾げます。
「セルジュ、いいだろ?」
セルジュの頬に手を添えながら言います。なぁにが「いいだろ?」なんでしょうかね。(嘲笑)
それでもセルジュには十分通じているようで、頬を染めながらもこくりと頷きます。
お前ら真っ昼間だっつーの。
とにかく、セルジュのオッケーが出たカーシュは内心ガッツポーズでセルジュの肩に手をかけ、押し倒そうとします。が。
『セルジュ〜?!』
「はえ?!」
外から彼を呼ぶ声が聞え、セルジュは間の抜けた声を上げます。
がくりと脱力するカーシュの元からセルジュは立ち上り、窓から外を見下ろします。
「セルジュ、今からそっち行くからね!」
カーシュはこの声に聞き覚えがありました。
数十秒後にはその声の主がふふんと言わんばかりにカーシュとセルジュの間に座っていました。
そう、セルジュの幼なじみであるレナです。
彼女はマージからカーシュがここに来ている事を聞き、すっ飛んできたのです。
どうやら子供のお守りもほっぽって来たようです。
彼女はすっかり会話の主導権を握り、セルジュとカーシュを良いムードには決してさせません。
しかもセルジュはコトに及べなかった事は余り気にしていないようでした。
強敵の出現と、まだまだ子供なセルジュにカーシュは影で涙を飲みました。