「何で俺があのバカネコの手伝いなんかしなきゃなんねえんだ!!」
つい本音を洩らしてしまい、カーシュははっと口を噤みます。が、時既に遅し。
「へえ〜、あたいのヤマネコ様をバカネコ呼ばわりするんだ〜?」
にやにやとそういうツクヨミにカーシュはしまった!と口を押さえます。今更押さえてもねえ・・・。
「ヤマネコ様が知ったらどーなるんだろうねえ〜♪」
こうなるともうツクヨミの思うツボ。カーシュは後悔に悶えるしかありません。
「ま、待て、てめえまさか・・・・・・」
「モチロン、ご報告しなきゃね〜★」
このクソアマ。カーシュの中で怒りと焦りが荒れ狂います。
「ヤマネコには絶対言うな!!頼むから言うんじゃねえ!!いや、言わないで下さい!!」
ヤマネコにばれてそれをネタに甚振られるくらいなら小娘一人に諂うくらいなんてこたありません。
「どーしよっかな〜♪」
そうだ、とツクヨミは何かひらめいたようです。
「今日一日あたいのパシリね★」
「わ、わかった・・・」
ヤマネコにばれるよりマシ、ヤマネコにばれるよりマシ。
そう自分に言い聞かせ、カーシュはこくこくと頷きます。
「よっし♪なら、あたいはこれから館に帰るからカーシュはテルミナでアイス買って来て。ラムレーズンね。お金は当然自腹で溶けてたら買い直し♪」
早く買ってこないとばらすからね。そう言ってツクヨミはさっさと姿を消してしまいました。
「〜〜〜〜〜っくはぁ・・・・・」
叫びたい衝動をやり過ごし、カーシュはラムレーズンアイスをゲットすべく森の出口へと向かいます。
「俺って不幸かも・・・・・・」
頑張れカーシュ。それでもみんなから愛されているさ。
多分きっと。
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