7月16日の花:バイモ=人を喜ばせる
チャド、一護/BLEACH




茶渡泰虎はその体格に似合わず可愛いものが好きだ。
子供、動物、ぬいぐるみ何でも御座れ。
そしてその中に何故か黒崎一護も含まれている。
しかもダントツで一位獲得中。
「あのさ、チャド」
因みに今、どういう状況かというと。
「そろそろ予鈴鳴るし」
離してくんねえ?
「ム…」
一護はチャドに後ろから抱きかかえられて身動きが取れない状態だ。
しかも今のチャドの「ム」は一護の勘からすると不満を表す「ム」だ。えー、もうちょっとくらいいいじゃんかよーな「ム」だ。
「遅れると教員がうるせえし」
そしてここは屋上。給水塔の陰に隠れているとはいえ、誰に見られるか分からない。
「……わかった」
一護の胸の前で交差させた腕を名残惜しそうに緩めるチャドに、一護は仕方ねえなあ、と体を反転させた。
「学校終わるまで待てって」
そしてその肉厚なチャドの唇に己の唇を重ね、触れたと思った頃には既に離れていた。
「な?」
「……」
「おっとォ!」
再び一護を抱きしめようとするチャドの腕からひらりと逃れ、一護は「危ねえ危ねえ」と息を吐いた。
「学校が終わってからだっつーの」
「ム…」

 

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