7月21日の花:アワモリソウ=恋の訪れ
観音寺、一護/BLEACH




誰だ。
誰だバラしたのは。遊子か夏梨かオヤジかルキアか。
誰だ、あの男に俺がチョコレートが好きだとバラした奴は。
お陰で俺は、俺はっ…!
「今日、私とドライブに出かけてくれるのならこの、神戸の某菓子店期間限定チョコレートをボーイにプレゼントしようじゃないか」
「…………今日だけだからな」
すまん俺!期間限定の誘惑に負けた俺を許してくれ…!!
というわけで、俺は観音寺のオフに付き合う事になった。
ただし、これだけはどうしても譲れない条件がある。
そのド派手な衣装(服とは言えない)をどうにかしろ。
案の定、これでも地味だとほざきやがる観音寺を引き摺って俺はオヤジの部屋へと向かった。
クロゼットの中から数少ないマトモな服(あとは矢張り衣装と呼ぶべき衣類ばかりだった)を引っ張り出してきて観音寺に押し付けた。
「服入れるモン探してくるから、それまでに着替えておけよ」
そうして俺が適当な紙袋を見つけた頃、観音寺が部屋から出てきた。
「早かっ……」
「ボーイ?」
不覚にも俺は大口を開けて惚けてしまった。
敗北感パート2。
「何処か変かね?」
「あ、いや…」
白の開襟シャツにグレーのズボンというシンプルな格好をし、頭の装飾も全て取っ払った観音寺の姿はドレッドヘアとサングラスという割に、至ってマトモに見えた。(渋谷辺りにいそうだ)
その上、モノクロームな格好の所為か、少し細めの体型が強調されて身長が実際より僅かに高く見える。
変なんてもんじゃない、寧ろ(悔しいので以下略)
「…そういうカッコならいつでも付き合ってやるのに」
つい口を滑らせてしまった俺の言葉に観音寺が大袈裟に騒ぐかと思いきや、
「ありがとう」
だとよ!!
何だよチクショウ!嬉しそうに微笑ってんじゃねえよ!
俺まで嬉しくなっちまうだろうが!!

 

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