7月22日の花:キンギョソウ=欲望 斬月、一護/BLEACH |
夢を見る。 場所は分からない。 分かるのは自分が何も纏っていない事、そして。 骨張った手が体を這いまわる感触。 カサ付いた指の腹が肌を擦る刺激。 生暖かい舌が肌を舐る擽ったい様な快感。 それを与えるのが、斬月だということ。 「…ぅ…」 一護はいつも何処か朦朧とした意識の中で斬月に抱かれる。 撫で回す掌が、舐る舌が徐々に下っていく感触に浅ましい期待が高まってゆく。 「ァ…っは…」 下肢の高まりが熱を孕んだ口腔に迎え入れられた瞬間、一護の体が跳ねた。 「ア、アッ…」 縋るように斬月の髪に指を絡ませる。 上下する男の頭、内股を擽る髪の感触、鄙俗しい水音。 一護が羞恥に顔を背け、目を閉じると脳裏に斬月の声が響く。 目を背けるな、全てを受け入れろ。 そろそろと目を開けて斬月を見下ろすと、裏筋を舐め上げる男と視線が絡んだ。 「っ…!」 下肢から背筋を這い上がる悪寒にも似た快楽。 絡んだままの視線。 一護の見ている前で斬月は再び一護自身を深く咥え込む。 「んっ…アッ、ッ!」 びくん、と一層強く一護の体が跳ね、斬月の口内に射精する。 「…っはぁ…ぁ…」 脱力し、それでも視線の繋がりは解けぬまま、一護は己が吐き出したそれを飲み下した斬月がちろりと唇を舐める仕種にぞくりと震える。 「…ぁ…」 ぐいっと両脚を持ち上げられ、どうすれば良いのかぼんやりと理解している一護は己の脚を自らの腕で抱え上げた。 始めの頃は羞恥心が強く出来なかった事も今では躊躇いながらも応えることが出来る。 自ら足を胸元近くまで抱え上げ、曝すように広げた脚。 曝されたそこに向かう斬月の視線に一護は体温が一気に上昇し、赤く染まっていくのを感じた。 「ヒッ、ァ…」 固く閉ざされたそこに生暖かく濡れた舌が這う。 皺の一本一本を確かめるように舌が蠢く。 「あっ…ざ、んげつ…っ…」 舌がそこを解すように動き、そこに指が宛がわれる。 「っ…!」 滑りに手伝われた指はじわじわと一護の中へと滑り込んでゆく。 指とそこの境目を舐られ、指は尚滑らかに一護を侵食していく。 脚を抱える腕が震える。 腰がその指をもっと深く銜え込もうと浅ましく揺れる。 「ぁっ…ふ…」 内部を犯す指が増やされ、そこはひくりと鄙俗しく震えた。 緩やかに抜き差しされる指。 その指の腹は粘膜を擦り、一護に快楽を齎す。 「ァ…」 ずるりと指が引き抜かれる感触に一護の体は飢餓感を訴え、それと同時に激しい快感の波が訪れる予感に震えた。 身を起こし、圧し掛かってくる斬月に一護は脚を抱えていた手を放し、斬月へと向ける。 ぐい、と今度は斬月の手によって抱え上げられる脚。 伸ばした腕を斬月の首に絡め、彼の指に侵されたそこに熱が押し当てられた感触に震える。 「ぁ…――ッ!!」 一護の唇から悲鳴とも嬌声とも取れる声が上がる。 徐々に一護の中へと押し入るその質量。呼吸さえ侭ならない。 「はっ…はっ…ぁ…」 一護が落ち着いてくると斬月は動きはじめ、一護の体が跳ねる。 「アッ、あぁっ…!」 緩やかに前後していたそれは一護の望む通りにその律動を激しいものへと変えていく。 意識が霞み掛かっていく中、全身を一層強い快感が貫いて一護は悲鳴を上げた。 「―――!」 一護の二の腕を掴んでいた斬月の右手。それはお互いの境界線を失い、一護の腕の中へと溶け込んでいる。 「ざ、んげつ、斬月っ…!!」 恐れさえ感じさせるほどのその強すぎる快感に一護は斬月を呼ぶ。 「何を恐れる」 「だっ、ぁ、ざんげっ、や、アーッ…!」 繋がったそこもぐずぐずと輪郭を失っていき、一護は拒絶するように首を振る。 「拒むな、一護」 私を受け入れろ。 「あっ、ア、斬月、斬月…!」 覆い被さってくる斬月を引き寄せるように絡めた腕に力を込める。 「んんっ…ふ…」 唇が重なるや否や滑り込んでくる斬月の舌。 一護は斬月の頭を強く抱き、絡み付いてくるそれに応える。 背に回された斬月のもう一本の腕が体の中に浸入してくる。 何処からか自分で、何処からが斬月なのか。その区別も出来ないほど溶け合ってゆく。 意識が白く染まっていく。 それでも押し寄せる快感の波が一護を二度目の絶頂へと導いた。 そこでいつも目が覚める。 けれど目が覚めると急激にその記憶は曖昧なものへとなり、漠然と強い快感を伴う夢だったということしか覚えていない。 一護は気付いていない。 その夢を見た朝、決まって一護の霊圧は極めて濃厚だということも。 香い立つようなその霊圧にコンやルキアでさえ引き寄せられてしまいそうになる。 「……?」 着替えながらふと胸の中心に小さな紅い痣が出来ている事に気付いた。 まるで、ここが総ての中心だというように存在を主張する紅。 「…まいっか」 虫にでも食われたのだろう。 然して気にも留めず、一護はシャツのボタンを留めた。 |