8月5日の花:ヘチマ=ひょうきん 喜助、一護/BLEACHパラレル |
一護は昔から霊が見えたし話せた。そして触れる事も。 それは一護にとっては当たり前の事で、やがて他人と違うと気付き、口外しなくなってからも変わりはしなかった。 家族も一護の体質を当たり前のように受け入れていたし、父親以外全員が多かれ少なかれそういった体質だったのだ。 霊感が高い、ただそれだけの普通の人間。 だが一護の死を見届け、そして死神として目覚めさせられた一護の前に現れた男はそれを否定した。 アナタは霊力が高いとか低いとか、そういう枠に嵌める事は出来ないんですよ。 黒崎さん、アナタの霊力は強い。半端じゃなく、です。 この尸魂界には霊力がバカ高い死神なんてごろごろといる。 それでも黒崎さんをその枠に入れる事は出来ないんです。 黒崎さんの場合は少し、特殊でして。 なんていうか、迷惑を伴う高さってヤツですね。 おっととと、枕投げないで下さいよ。 アタシらもまだ分かってない事が多いんですヨ。 まずは黒崎さんが自分の霊力のコントロール、斬魄刀の解放、あわよくば卍解…まあこの辺はその内教えますが…何はともあれ、まずはここに馴れましょう。 そう促されて一護は教えられるままに漆黒の死覇装を纏う。腰には斬魄刀。 男が障子を開け放つ。見慣れない景色。馴染みの無い空気。 男は一護に付いてくるように告げて長い廊下を歩き出す。 黒崎さんには零番隊に所属してもらいます。 隊のシステムに付いてもまた追々説明しますけど、とりあえず黒崎さんは一番下っ端です。 とは言っても隊は実力順ですから霊力のコントロールさえ出来ればすぐ副隊長になれるでしょう。 まァ零番隊は黒崎さん含めて四人しか居ませんけどねアハハ。 全部で一番隊から十三番隊まであるんですが、何かしらの理由でそこに所属できない、だけどそれなりの霊力だから捨てるには勿体無い。そんな曰く付きの集まりですよ零番隊は。 イロモノ部隊ってワケですアッハッハ。 …さて、着きましたよ。ここが黒崎さんが所属する事になる零番隊の詰所です。 まあ人数が人数ですから他の詰所と比べると小さめですけどね。 え?そうですよ。一番隊の詰所なんてこれの何倍かはありますし。 もう少しすれば残り二人の隊員も戻ってきますから、紹介しますよ。 ええ、二人ですよ?ああ、そうでした、まだ名乗ってませんでしたね。 「アタシは浦原喜助。三日前から零番隊隊長をやってます」 ヨロシク、黒崎一護サン。 |