―還リタイ―
「やめろぉぉぉぉ!!!!」
ずっと言えなかった。
「放せ京大!!京也が!京也が…!!」
ずっと隠しててゴメン。
「俺、自分が『鍵』だって知ってた。けど…」
還りたかった。
「テメエは今、俺だけじゃない、みづきの存在まで否定したんだよ庵ィ!!」
けれどそれ以上に、京の笑った顔や怒った顔や拗ねた顔、
そんな色々な表情を見ているのが好きだった。
「おとうさんはおかあさんのこときらいになっちゃったの?
みづきのこともきらい?」
同じ顔だろって笑うかもしれないけどさ。
「…ああ、そっか、そうだよな、うん、
お前死んじまえよ、庵」
俺もあいつも、草薙京大と草薙京也として、ずっと見守っていたかった。
「自分に犯されるってどういう気分?」
一緒に年を重ねていけたらと、願っていた。
「アンタが欲しいのは俺じゃねえ!親父だ!!」
なあ、京。
「…京が、泣いてる…」
俺たちはみんな、アンタのことが好きなんだぜ。
「おかえり、俺の欠片。さよなら、京也」
なんちゃって。
いや、実際にこういう展開にする予定ではいるのですが、
途中で気が変わって結局ほのぼの路線で突っ走るかも知れません。
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