愛するぷり子さんに捧げ(押し付け)ますvv
2月15日の花は:クロッカス=愛の後悔 K’/団地妻 |
マンションの自室に辿り着いたK’はキッチンへと向かった。 冷蔵庫を開けると中には殆ど食材はなく、ミネラルウォーターのボトルを取り出す。 グラスに注がれたそれを一気に飲み干すと、ボトルを冷蔵庫に戻してリビングへと向かった。 あの団地の一室より遥かに広い部屋。 三人で暮らして居た頃も然程狭さを感じないほどの。 けれど、男三人集まると狭っ苦しい感じのするあの部屋の方が暖かみを感じた。 リモコンを手にテレビを付ける。 これといって観たいものがあったわけではない。 音の無いこの部屋を何処か寒く感じた所為だ。 チャンネルを一通り変え、ちょうどコマーシャルの流れていたそのチャンネルで指が止まる。 リモコンをソファに放り出し、K’はそのソファを背凭れにしてフローリングの床に直接座り込んだ。 番組を観るというより、ただぼんやりとその次々と変わっていく映像を眺めていた。 「……」 脳裏にちらつく先程の京の姿。 情欲に霞み、微かに潤んだその黒い瞳。 言葉を紡ぐでもなく薄らと無意識に開かれた唇。 今にもその影から赤く塗れた舌がちろりと唇を舐めそうで。 「……」 K’はそろりと手を下肢へと伸ばす。 色褪せたジーンズの上を指が這い、その中心を滑った。 中指の腹で擦ると確かにそれは微かな熱を持ち始める。 物欲しげに潤んだ瞳。 薄く開かれた唇。 何度か指の腹で擦りながらもう片方の手がジッパーを下ろしていく。 やがて寛げたそこからジーンズの下へと手が忍び込んだ。 形を成し始めているそれを下着越しに掌で包み込み、ゆっくりと揉みしだく様に刺激を加えていく。 「…っ…」 熱が高まっていくに連れて布越しの刺激がもどかしくなっていき、その指先が下着の下に潜り込む。 頭を擡げ始めたその幹を掌で包み込み、ゆるゆると扱いてみる。 ダイレクトに響くその快感にK’は眼を閉じた。 何度も甦る京の潤んだ目と唇。 そして自分を呼ぶ声。 有り得ない筈の熱を含んだ媚びるような声音。 触れてくれと求める声。 聴いた事も無いくせに、脳内に響くその声はやけにリアルで。 「…京…」 硬さを得ていくそれを扱きながらそっと囁く。 最早ジーンズの中では収まりのつかなくなったそれを外気に晒し、扱く手を速めた。 「…っぅ……」 硬く勃ち上がったそれを何度も何度もひたすら手を上下させ、人差し指の腹で先端の窪みを擦ると透明な液がじわりと滲み出してくる。ぬめるそれを指に絡めながら括れをなぞり、根元から裏筋をなぞる様に掌を動かすと先端からは更にぬめる液体が溢れ出す。 「…は、ぁ…」 脳内の京は自らその脚を開き、挿れてくれとせがむ。 そこへ押し当てればひくりと京の体が震え、侵入してくる質量と熱に背を撓らせながら嬌声をあげる。 「っ、ぅ…京、きょぅ…」 掌の動きに合わせて溢れた先走りの液が指に絡み、ぬちぬちと卑猥な音を微かに立てた。 もっと激しく、とねだる京。 その唇に口付けて快楽に震える舌に自分の舌を絡めて吸う。 張り詰めた幹を何度も何度も激しく擦りながら口を薄く開いて舌を動かした。 舌を絡め取られ、口を塞がれた京の喉の奥からくぐもった声が断続的に上がる。 「…ふ、ぅ…っ…」 高まっていく快感に扱く手を一層速める。 「…っキョ、ォ…!」 びくんと体が硬直し、白濁とした熱が吐き出される。 びゅくびゅくと数回、断続的に吐き出されたそれはシャツの上に散った。 「…っは、はぁ…」 詰めていた息を吐き、くたりと体が弛緩する。 「……」 乱れた呼吸が戻る頃には思考も動き始め、鼻孔を擽る精液の匂いに何とも言えない、情けないような気分になって無意識に髪を掻こうと腕を持ち上げた。 「………」 だがその手は当然の様に先走りの液に塗れており、K’はティッシュ箱を求めて辺りを見廻した。 |
最後の最後でヘタレちゃった・・・(爆)