オノマトペ的ないくつかのお題

11 さらさら/サラサラ
(椿×達海/ジャイアントキリング)

「お、椿お前結構、髪さらさらしてんのな」
「そうですか?」
「おー。俺こういうの好き」
「そ、そうですか」
「……」(さわさわさわ)
「……」
「……」(なでなでなで)
「…あのっ」
「ん?何?」
「なんていうか、その、監督に触られていると、何か、こう…」
「…ははーん、感じちゃった?」
「す、すみません…」
「…じゃあ、コッチもナデナデしてやろうか?」
「かっ監督!!」
「可愛い椿のコッチは可愛いのかなー?」
「うわわ!止めてください監督ー!!!」



***
セクハラ監督。





12 どーん/ドーン
(後藤×達海/ジャイアントキリング)

インターホンの音に呼ばれて後藤は玄関へと向かった。
こんな時間に誰だ?
覗き穴からそっと窺うと、途端後藤は扉を開けた。
「達海?!」
扉の前には達海がどーんと腕を組んで仁王立ちしていた。
「よう、後藤」
「ようって…今日は来ないんじゃなかったのか?」
つい一時間ほど前の会話で達海は後藤の家に来ることを拒んだばかりだというのに。
しかもクラブハウスからここまで、歩くには決して近いといえる距離ではないのに。
「気が変わった」
ん、と差し出されたのはコンビニの袋。
受け取ると、中には缶ビールとツマミが入っていた。
「お前の帰る姿見たら、無性にまた会いたくなったんだ」



***
ゴトさんの後姿にしがみつき隊。





13 ふらふら/フラフラ
(黒田×達海/ジャイアントキリング)

黒田には恋人がいる。
最近出来たばかりの恋人だ。
だが、余り人には言えた恋人ではない。
何故なら黒田の恋人である達海猛は男であり、自クラブの監督であるからだ。
だが、黒田はたまに無性に周りに吹聴して周りたくなる時がある。
何せ彼はとてもモテるのだ。
チーム内では勿論、他チームからも熱いラブコールが来るくらいだ。
しかも達海はその中をあっちへふらふら、こっちへふらふらしている。
本人はそのつもりはないというが、黒田にはそう見えて仕方ない。
アンタ結局誰が好きなんだ、と何度怒鳴ったか分からない。
けれどその度に達海は「クロが好きだよ」と笑うのだから始末に終えない。
結局、こんなもんは捕らわれてしまった方が負けなのだ。
「なあクロ、クロは俺の事好きなのかよー」
「あーっもう鬱陶しいな!好きだよバカヤロー!」



***
しょっちゅう喧嘩してそうなカップルだよなクロタツって。だがそれこそがじゃれあい。





14 ふにゃ/フニャ
(緑川×達海/ジャイアントキリング)

「ドーリー」
抱っこ、とせがめば緑川はその腕の中に達海を迎え入れてくれる。
向かい合わせに抱き合って、腕と足を使って抱きつくと優しく背中を撫でられた。
それだけでもう達海の身体はふにゃっとなる。
「ドリって何で俺の扱いそんなに上手いの?」
調教師なの?と問えばくつくつと喉が笑みに揺れる。
「アンタこそ猫みたいだな」
猫の扱いは得意だ、と笑う緑川の首筋に達海は頬をすり寄せる。
「あ、やっぱり俺調教されちゃってるの?」
「さあ、どうだろうな」
猫みたいに鳴いてみるか?と喉を擽られ、達海が甘い声を上げた。
「にゃあ」



***
ドリさん難しいお…!!('A`|||)





15 がみがみ/ガミガミ
(成田×達海/ジャイアントキリング)

ちょっとお菓子を零したくらいで成さんに怒られた。
そんなにがみがみ怒んなくてもいいじゃん、と思ったけど、口にしたらもっと怒りそうだったからやめた。
成さんって意外と神経質なんだから。
でもそんな所も好き。
「何にやにやしてんだ」
「えー成さんが好きだなあって思って」
「…そんな事くらいで誤魔化されんぞ」
「そんなつもりじゃないのにー」



***
成さんはあんまり達海を信じてないっぽいくらいが丁度良い。

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