オノマトペ的ないくつかのお題

16 ひゅー/ヒュー
(羽田×達海/ジャイアントキリング)

ひゅーっと音を立てて達海は落ちていた。
ここどこだっけ、と思ってああそうだ、空の上だ、と気付いた。
俺は羽根が無いから飛べないんだ。

「おい」

がしっと肩を掴まれてびっくりして目を開けると、そこには羽田のドアップがあった。
「落ちるぞ」
「仕方ないよ、飛べないもん」
「…寝惚けてんな」
誰が、と思って身を捩ると「あ、馬鹿」との羽田の声と同時に一瞬の浮遊感。
どさっと音を立ててDVDの山に見事に墜落した。
「…やっぱり落ちた。これどういう状況?」
「何の夢見てたか知らねえが、アンタ、ベッドから落ちそうになってたんだよ」
だから止めてやったのに動くから結局落ちたんだよ。
よっこらせ、と身を起こして達海はまじまじと羽田を見る。
「何だよ」
んーん、と首を振って達海は笑った。
「助けてくれてありがとう」



***
ハタタツでこのお題は無理がある。





17 ぴかっ/ピカッ
(杉江×達海/ジャイアントキリング)

その日は朝から大雨だった。
「雨止まないねえ」
時折鳴る雷のぴかっとした一瞬の光に照らされながら達海が詰まらなさそうに呟いた。
「折角スギと一緒なのに」
「別に部屋ん中だから関係ないでしょう」
「それもそうだけどさあ」
ぶつぶつ呟いていると、杉江が窓辺に寄ってきて達海を後ろから抱きすくめた。
「今日はクロ、呼ばないんスね」
「いや、呼んである」
あと一時間もすれば来るんじゃね?と嘯けば、達海を抱く力が強くなる。
「…なら、それまでは好きにして良いと?」
「お前がイニシアチブ取れるんならな」
にひっと笑えば上等だ、とシャツの裾から杉江の手が滑り込んでくる。
「クロの出番は無いッスよ」
それこそ上等だ、と達海は笑った。



***
そのままクロがやってきて3Pになだれ込めば良い。





18 ぺろぺろ/ペロペロ
(持田×達海/ジャイアントキリング)

達海に催眠術をかけてみたら本当に掛かった。
くてんとなった達海に、あなたは猫ですと囁いてワンツースリー。
「にゃあ」
テレビすげえ…!!!
持田が感動している間に達海はソファの上で丸くなって寝てしまう。
そんな達海の髪を撫でると、くるんと身体を回して腹を見せてきた。
腹をそっと撫でてみるとくすぐったかったのか、くしゅくしゅと喉を鳴らす。
その有様が余りにも可愛らしくて、思わず圧し掛かろうとするとしゅっと拳が飛んできた。
「あっぶね」
間一髪それを避けた持田はぺろぺろと己の拳を舐めている達海と距離を測った。
本物の猫なら可愛らしい一撃も、人間がやると冗談にならない。
戻そう。
持田は咄嗟にそう判断してぱんっと両手を合わせた。
途端、くてんとなる達海。
あなたは人間に戻りますと囁いて再びワンツースリー。
すると達海はぱっちりと目を覚ましたかと思えば胡乱げに持田を見た。
「あのさあ、さっきから思ってたけど、これ何プレイ?」



***
ホントは最初から正気の付き合いの良いタッツミー。(笑)





19 ざーざー/ザーザー
(村越×達海/ジャイアントキリング)

雨が降っていると達海は不満そうにしている。
何故なら彼の好きなベランダに出られないからだ。
ざーざーと降る雨を詰まらなさそうに見て、達海は村越の隣に戻ってきた。
「あーあ、明日のメニュー考えようと思ってたのに」
「まだ考えてなかったのかアンタ」
「一応決まってるけど、もう少し煮詰めたかったの」
そんな事別にベランダに出なくても出来るだろう、と思ったのでそう提言してみると達海は拗ねたように言った。
「お前と一緒にいて、他の事なんて考えられるわけ無いだろ」



***
偶にはデレた達海さんを村越にさしあげましょうね。(上から目線)





20 ぎゅっ/ギュッ
(深作×達海/ジャイアントキリング)

「フーカーさん!」
突然飛びついてきた達海を咄嗟に受け止めると、達海はそのまま抱きついてきた。
「大好きー!」
「ぅおわああああ!!!」
ぎゅっと抱きしめられて深作はじたばたと逃れようとする。
しかし全力で抱きしめてくる達海から逃れられるわけも無く。
「おー今日も達海は深作一直線だなー」
「松っさんも仲間入る?」
「お、いいのか?」
「良いわけあるかー!!!!」
いい加減離せ!と漸く振り切る頃には息も上がっていて。
「深作ーもう息上がってんのか?スタミナねえなあ」
「フカさんは俺に抱きつかれてドッキドキなんだよ」
「ちっがーう!!」
今日も深作は達海に振り回されて一日の練習を終えることとなった。



***
正しいフカタツを誰か書いてくれ。

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