選択課題・ラブラブな二人へ
手を繋ぐ (羽田×達海/ジャイアントキリング) 二人で並んで試合のDVDを観ていると、不意に達海の手が羽田の手に絡んできた。 ちらりと横目で達海を見るが、達海の視線は相変わらずテレビに向けられたままだ。 するりと指が絡み、達海の指の腹が羽田の指の側面をなぞる。 「…っ…おい」 時折ぞくりと走るそれに羽田が文句の声を上げると達海は漸く羽田を見た。 「何?」 「何じゃねえだろ。何のつもりだ」 「何って、イタズラ」 にかっと子供のように笑う達海に羽田は小さく溜息を吐く。 「試合、観てるんじゃねえのかよ」 と同時に試合終了のホイッスルが鳴る。 「もう終わった」 わあわあとざわめく画面を無視して達海が羽田に擦り寄ってくる。 「ねえ、羽田」 ああもうこの野郎は。 「構って?」 本当にタチが悪い。 *** なっだれこめっ!なっだれこめっ!(何の応援だ) おんぶ (深作×達海/ジャイアントキリング) 「フカさん、重くない?」 「男にしちゃ軽いくらいだろ。何食ってんだお前」 現在、深作は達海をおんぶしていた。 勢いで身体の関係を結んでしまった二人だったが、お互い男相手は初めてで。 色々身体に無理を強いたために達海の腰が立たなくなったのだ。(正確には脚もがくがくしていた) 後先なんてものは当然考えていなかったので、お互い汗やら精液やらでどろどろの状態で。 当初、深作がタオルを濡らして来ると申し出たのだが、どうしてもシャワーを浴びたいと達海が言ったのでこうして深作がシャワー室までおぶっていく事になったのだ。 「フカさんごめんねー」 達海が申し訳なさそうに謝る。 「でもどーしてもべたべたして気持ち悪くてさー」 「謝んなよ。その…俺のせいでもあるんだし」 もごもごと言いづらそうに言う深作に達海は「それもそうかー」と納得してしまう。 「納得すんなよ!」 「えー?じゃあ半分こってことにしようか」 「…それでいい」 *** 喜怒哀楽04その後。どうもウチのタッツは深作相手だと言葉の語尾を延ばす癖があるようです。 ほっぺにちゅう (村越×達海/ジャイアントキリング) 「…以上だ」 その日の報告を終えると、達海はちょいちょいと手招きをして村越を呼び寄せた。 「何んスか」 「いーから」 仕方なく近付くと、ぐっと胸倉を掴まれて引き寄せられる。 「なっ…」 ちゅっ。 右頬に柔らかい感触が当たって村越は目を見張る。 「ご褒美」 にかっと笑う達海に「アンタって人は…」と村越は溜息を吐いた。 *** コシタツも難しいよう…。 お姫様抱っこ (緑川×達海/ジャイアントキリング) 「達海さん、そんなところで寝ると風邪引くぜ」 ソファの上でくてんとしている達海を揺り起こすのはこのソファの持ち主である緑川だ。 「ん〜眠い…」 「今日、泊まって行くのかい」 問いかけ自体は理解しているらしく、「んー」と肯定する呻きが返ってくる。 「じゃあベッドへ行かないと」 「んードリさん連れてって」 抱っこ、と伸ばされる腕に緑川は苦笑してその腕を取って己の首に回させた。 「しっかり捉まってな」 「ん」 ひょいと、軽いとは言っても成人男性である達海の身体を軽々と持ち上げると緑川はリビングを出た。 「達海さん、扉は自分で開けてくれよ」 「はーい」 *** ドリさんの口調が今一つ分からない。 一緒に寝る (持田×達海/ジャイアントキリング) 達海が持田の部屋に泊まることは殆どない。 話したいだけ話して、触れ合いたいだけ触れ合って。 それらが終われば達海はさっさと帰ってしまう。 今まで彼が持田の部屋に泊まった事なんて数えるほどで。 それらの全てが持田が達海に無理を強いて起き上がれなくなってしまったから、というのが原因だ。 翌日がオフ日の時くらいは泊まっていって欲しいというのが持田の思うところなのだが。 しかし達海はそうでないらしく。 だから一度達海に強請ってみた所、彼は嫌そうな顔をしてこう言った。 「だって帰れる時に帰っておかないと帰りたくなくなるんだもん」 そんな自分が嫌だと言う達海に、持田は愛しさがこみ上げてならなかった。 もう一回言ってとせがむと、やはり達海は心底嫌そうな顔をした。 *** 嫌そうな顔は照れ隠しですw |