選択課題・ラブラブな二人へ
なかせる(変換自由) (村越×女達海/ジャイアントキリング) ※前中後の村越がもう少し行動を起こしていたら、なIF話。 おかしい、と自覚したのは女の身体になって一ヶ月が過ぎた頃だった。 いつもならば女の生理のように月に一週間程度達海の身体は女性化し、そしてまた男性へと戻っていく。 しかし今回は一ヶ月が過ぎても達海の身体は一向に男性に戻ろうとしなかった。 最初は単にホルモンバランスが崩れているのだと思っていた。 多少長引くことは稀にあったので、最初こそそれほど心配していなかったのだが。 一ヶ月となるとさすがにおかしい。 周りには内緒で主治医の元を尋ねると、初老の彼はとんでもない事を言い出した。 妊娠の可能性もある、と。 達海のような体質の者達の生殖能力は、元々の性別においてのみ発揮されることが殆どだ。 つまり、達海であれば男性としての生殖能力はあっても女性としての生殖能力はない。その筈だった。 けれど達海はほんの一握りの人たちのその一人だったらしく、女性としても機能している可能性がある、と。 医師の言葉に目の前が一瞬暗くなった。 今の時点ではまだ分からないが、なんて言葉は慰めにもならなかった。 そうして更に一ヵ月後、再検査を受けた達海に提示された結果は待ち望んでいた答えではなかった。 妊娠二ヶ月。 達海には思い当たる節がありすぎた。 村越とのセックスは、どうせ女としての機能は無いと高を括ってゴムは使わなかった。 幾度となく中に注ぎ込まれたそれは本来の役目を果たし、達海の身体に新しい命を宿したのだ。 どうするかね、と主治医は聞いたが、すぐには答えられなかった。 二十一週目に入る前までに決めなさい、とだけ主治医は言った。 馴染みのカウンセラーの元へは行かなかった。行けば、産みたいと願ってしまうだろうから。 産みたかった。 自分の、何より村越の子だ。産みたいに決まっている。 ああいう方法でしか身体を繋げれないけれど、それでも良いと思うほどには達海は村越を想っていた。 けれど村越は違う。達海は確信していた。 村越にあるのは執着だけだ。 十年かけて凝り固まった達海への執着。それしか彼には無い。 そんな彼が達海を完全に手に入れてしまったら?達海にはその先が見えない。 終わりが待っているとしか思えなかった。 だから村越に言うつもりは無かったし、産むことは許されないと思った。 けれどすぐに行動に移すことは出来なくて、一週、また一週と時ばかりを重ねていった。 そしてとうとう、後藤に問い詰められた。 それもそうだろう。最近は碌なものが喉を通らず、中毒患者のようにドクター・ペッパーばかりを飲んでいた。 そんな姿を見ている後藤がいつまでも黙っているはずが無い。 覚悟を決め、ばらすしかないと思って後藤を自室に誘った。 すると。 「…村越」 扉の前には村越が立っていた。 「何か、用か?」 「アンタに話がある」 「見ての通り、今は後藤と話がある。後じゃ駄目か」 「…今がいい」 珍しく我を通す村越に後藤も思うところがあったのか、じゃあ俺は後で良いよ、と退いた。 「……」 「……入れよ」 ぎい、と扉を開いて見せれば無言で村越が入ってくる。 扉を閉め、後ろ手に鍵をかければじっとこちらを見る村越と目が合った。 「…で?話って何だよ」 努めて平静にそう問えば、「最近、体調が悪いようだな」と問うわけでも無く確認のためというように村越は言った。 「まあ、そんな時もあるさ」 「アンタが洗面所で嘔吐く姿を何度か見た」 ぎくりとして身体を強張らせる。まさか見られているとは思わなかった。 「…アンタ、妊娠したのか」 瞬間、否定するべきか肯定するべきかを迷う。 しかし口は勝手に答えを導き出していた。 「…そうだって言ったら?」 「…困る」 一瞬にして目の前が暗くなる。 分かっていたはずの答えが、けれどこんなにもショックだとは思わなかった。 それでも動揺を隠してはっと笑うと安心しろ、と嘯いた。 「まだ堕ろせる」 「そうじゃねえ!」 突然声を上げた村越に達海はびくりとして身を竦ませる。 がしりと肩を掴まれたかと思うとそのまま抱き寄せられた。 「そういう意味じゃない。そうじゃなくて…」 村越は言い淀んだが、やがて意を決したように告げた。 「俺は、アンタを愛しても良いのか?」 「…え」 「アンタは俺達の関係を取引だと言った。だが俺はそれだけで終わらせたくない」 だから、困るのだと村越は言う。 「俺の子なんだろう」 「…否定してやりたいけど、そうだよ」 「俺は、アンタが俺の子を宿してくれた事が嬉しくて仕方ない」 「それは…」 「アンタが俺をただの性欲処理の道具としてしか見てなかったとしても、俺はアンタを愛している」 「…お前、俺の事好きなの」 「…ああ、好きだ」 「だって、いつも素っ気無いじゃん」 「それは…気付かれないようにしてたからな」 なんだ、そういう事か。達海はバカらしくなってくつくつと笑みを零す。 俺は村越の何を見ていたのだろう。 上っ面ばかり見て、その奥に隠されたものを探ろうともしなかった。 これがフットボールだったら監督失格だ。 「…なあ、村越。俺、産んでいいの」 「当たり前だ」 「当たり前、か。そうか…」 そっと村越の背に腕を回し、その首筋に顔を埋める。 思わず涙が零れたのは気付かないでいてくれよ、と思いながら達海は目を閉じた。 「…うん、そうだな…」 今まで見えなかった未来が少しだけ、見えた気がした。 *** 救済話のつもりで書いてみましたが如何でしたでしょうか。 虐げる (黒田×達海/ジャイアントキリング) 向かい合ってコタツに入って。 ぼんやりとテレビを見ていたら不意にイタズラ心が湧き上がってきた。 伸ばした右足を向かいの黒田の股間にぴたりと当てる。 「なっテメ、何してやがるっ」 途端赤くなった黒田に達海はにやりと笑って足の指をわきわきと動かした。 「感じる?」 「や、めろバカがっ…」 足の指でやんわりと揉んでいると、黒田のそれがスウェット越しでも分かるほど形を変えてくる。 達海は楽しくなってきてぺろりと唇を舐めると、固くなってきたそれを足の指で挟んで上下させた。 「っ…」 「クロったら足で感じちゃってんの?いやらしいね」 「いやらしいのはどっちだ…!」 耐え切れなくなったのか、黒田がコタツを出た。 残念、と思っていると押し倒される。 「てめえ、覚悟できてんだろうな」 欲にけぶる眼で見下ろされ、達海はぞくぞくと背筋に快感が走るのを感じた。 *** 虐げる=足コキ!としか思いつかなかった私はアホです。orz タックルする (村越×達海/ジャイアントキリング) ※前中後の村越がもう少し行動を起こしていたら、なIF話。その2 どすん、と腹に何かが落ちてくる衝撃で村越は目が覚めた。 「……猛人、飛び乗るなと何度言ったら分かるんだお前は」 たけと、と呼ばれたのは村越の腹に落ちてきた衝撃の正体で、先日三歳を迎えたばかりの村越の息子である。 しかし父親の苦言など聞いちゃいない息子は「くらぶはうす!」と叫んだ。 「くらぶはうすいきたい!」 「…まだ七時前だ。母さんも寝てるぞ」 けれどそんな事知ったこっちゃないと言わんばかりに「くらぶはうす!」と喚く。 仕方ない、ロードワークついでに行こうかと思いながら村越は起き上がる。 「着替えを出すからパジャマ脱げよ」 「あい!」 こうして村越の一日は始まった。 クラブハウスにたどり着くと、裏口は開いていた。 無用心な、と思いながら後ろ手に閉めると、猛人が駆け出す。 「廊下は走るな」 「はーい」 しかし一刻も早く母親に会いたいのだろう、村越が手を引いていなければまた走り出さん気配だ。 目的の部屋の前に立つと、部屋の中から微かな歓声が聞こえてきて村越は眉を顰めた。 またあの人は…。 一応ノックをすると、「へえい」と間の抜けた声が返ってくる。 扉を開けると予想通り、テレビの前に居座った達海がそこに居た。 「何だよお前ら。早えよ」 「おかあさん!」 猛人が達海の背に飛びつく。ぐえ、と蛙の潰れたような声がしたが村越は無視した。 「アンタまた徹夜したな?」 「寝たよ。二時間くらい」 「それっぽっち寝たとは言わねえ!」 「あーもうデカイ声出すなよ頭響く」 達海は村越と暮らすようになってからもこのクラブハウスの「我が家」を時折利用していた。 それはどうしても煮詰めきれない考え事があるときや、DVDをひっきりなしに見る時である。 「それよりこんな早くにどうしたんだよ。今日は午後からだぜ?」 「アンタを眠らせに来た」 言うや否やひょいと達海を抱えあげると、ベッドに投げ捨てた。 「いって!」 「きゃー!」 安っぽいパイプベッドが悲鳴を上げるが更にそこに猛人まで乗ったので堪らない。 「こら猛人、靴は脱げ!あと上着も!」 村越が猛人から靴と上着を奪い取ると、猛人はもそもそとシーツの中で居心地のよい場所を探しているようだった。 「こら、俺はまだ見たいDVDが…」 「ぼくおかあさんとねんねしにきたの」 きのうおかあさんいなかったからさびしかったの。 そう言われてしまえば達海も黙るしかない。 「っあーもう!起こせよ!」 がばっと猛人を巻き込んでシーツを頭から被ってしまった達海の肩をそっと撫で、「わかっている」と村越は微笑った。 *** いつか美幸と猛人が出会っちゃうパラレル書いてみたい。二人の達海とかww 膝に乗せる (後藤×達海/ジャイアントキリング) 体が十歳程度の子供になってしまっていても達海は達海だった。 「なあ、ごとー、しよ?」 膝の上に乗り上げながら達海は幼い身体で誘いをかけてくる。 「だから駄目だって言ってるだろ?俺はお前の身体に負担をかけたくないんだ」 しかし達海は諦めない。 ちゅ、ちゅと唇や鼻先に口付けながら「どうしても?」と問うてくる。 「どうしても」 「むー。じゃあ途中まで」 「途中で止まれたためしがないだろ」 すると達海が「わかった」と呟いたので後藤はほっと安堵の息をついた。 が、そうは問屋が卸さない。 「じゃあ素股にしよう」 「す…お前どこでそんなの覚えてくるんだ」 「やったこと無いけど、多分出来るって」 な、ごとー。 ちゅるっと舌を吸われて後藤の体が震えた。 「覚悟決めなよ」 *** 幼児化のその後。おかしい、エロまで辿り付かなかったww 耳掻きをする (杉江×達海/ジャイアントキリング) 「あっ」 びくりと達海の体が跳ねたので杉江はその手を止めた。 「大丈夫スか」 「や、やばいかも」 どれ、ともう一度それを差し入れてみると「やっ、あっ」と悩ましげな声を上げて達海の体が跳ねる。 「…駄目みたいですね」 「うう…」 杉江はくすりと笑いながら手にしていたそれ、耳かきをテーブルの上の放った。 それと同時に達海が杉江の上でごろりと上を向く。 「耳、そんなに弱いとは知りませんでした」 「ホント、もう駄目。背中がぞわぞわってして尻の辺りがもぞもぞする」 試しに指を無造作に突っ込んでみたら達海は飛び上がって怒った。 「お前なあ!」 「すんません、つい」 杉江のしれっとした態度に達海はああもうと隣に座りなおした。 「今夜は耳を重点的に攻めてみましょうか」 「それだけは勘弁して」 *** 結局攻められたらしいよ! |