選択課題・ラブラブな二人へ
投げ飛ばす (後藤×達海/ジャイアントキリング) ※前中後のその後です。 まったく、うちの子は何でこんなに元気なんだか。 達海はぶら下がってくる美幸を振り回しながら溜息をついた。 後藤が風呂に入れ、それを受け取った達海がパジャマを着せて寝室まで連れてきた所までは良かったのだが。 「おかあさんもっともっと!」 何やら美幸はテンションが上がってしまっていて、きゃっきゃと達海にぶら下がってきたのだ。 「おかーさんもう疲れたから無理」 ぽいっとベッドに投げ飛ばせばぼすーんと派手な音を立てて美幸が埋まる。 「こら!なにやってんだ!」 ちょうどそこを風呂から上がってきた後藤に見られてしまい、あ、やべ、と達海は内心で舌を出す。 「いーじゃん、美幸喜んでるし」 ほら、と指差せばきゃあきゃあと先ほど以上に喜んでいる美幸の姿。 「そういう問題じゃないだろ。何かあってからじゃ遅いんだぞ」 「へえへえ」 「おかあさん、もういっかい!」 「こら美幸、お前はもう寝なさい」 「みゆきまだあそびたい」 「美幸、お父さんが怒るからそろそろ寝るぞ」 誰が怒らせてると思ってんだ、という文句は聞こえない振りをして達海は美幸を共にベッドに入る。 「お前はどうすんの?」 達海の問いに、後藤は髪を乾かしてくる、とまた寝室を出て行った。 どうやら騒がしかったのが気になって早めに来たらしかった。 「あ、待って」 出て行こうとする後藤を引きとめ、達海は自らの唇を指差して笑った。 「おやすみのキスは?」 *** みんなの前で美幸が「おとうさんとおかあさんはいっつもちゅーしてるの」とかばらせばいい。(笑) 足の指を舐める (杉江×達海/ジャイアントキリング) 膝に舌を這わされ、達海の体がぴくりと跳ねた。 「っ…ん…」 そこに残る手術痕を舐め挙げられると何とも言えぬ快感が押し寄せてくる。 こんな所が性感帯になるなんて思いもよらなかった。 「す、ぎえ…そこばっかり…や…」 達海の訴えに、杉江の舌が徐々に舌に下がっていく。 踝を舐められ、足の甲を舐められ、そして指までもその舌は辿っていく。 「や、ばか、汚い…」 しかし杉江の舌は達海の指を舐るのを止めようとしない。 ちゅるりと熱い粘膜が足を張っていく感覚に達海はぞくぞくとした快楽が湧き上がるのを止められない。 余りにむず痒いその快感に、思わず達海の手が下肢に伸びる。 「あっ…」 「駄目ですよ、達海さん」 けれどその手は目的を果たす前に杉江に止められてしまう。 「だって…」 恨みがましく睨んでも、杉江は飄々としたまま身を起こした。 「達海さんが自分でするのも見てみたいですけど…」 今は俺がしたい。 杉江はそう言うと達海のボクサーパンツに手を掛ける。 与えられるであろう刺激を予感して、達海の喉がこくりと鳴った。 *** あとは脳内補完ヨロ!(イイ笑顔) 髪を切る (後藤×達海/ジャイアントキリング) ※前中後のその後です。 しゃき、しゃき、という音がベランダに響く。 後藤が美幸の髪を切っている音だ。 「しっかしお前ほんと器用だね」 ベランダとリビングの間に座ってそれを見ていた達海が言う。 「さすがにお前の髪切れとか言われたら無理だけどな」 後藤が長さを確かめながら笑う。 「美幸の場合、横一直線に切ればいいわけだから、これくらいならお前にだって出来るさ」 「いやいやいや、美幸に泣かれるのはゴメンだ」 「おとうさん、おわり?」 「ん、ああ、ちょっと待ってろよ」 首に巻いたケープ代わりの新聞紙を外してやると美幸がぴょこんと椅子から飛び降りる。 「ありがとう、おとうさん」 「ああ、先中入っておいで」 はあい、と部屋の中へ戻る姿を見送って、後藤は新聞紙を丸めた。 「掃除、手伝おうか」 「いいよ。掃くだけだから」 「じゃあ俺も中戻ってるな」 「ああ」 「…後藤」 「何だ?」 箒を動かしていた後藤の手が止まる。 「俺、お前に相談してよかったって最近よく思う」 「どうしたんだ、突然」 訝しげな後藤に達海は「んーん」と首を振って笑った。 「今、幸せだなって事」 *** 前中後であっさり後藤さんを選んでる達海ですが、その際にもそれなりに色々な葛藤があったわけでして。 髪を洗う (黒田×達海/ジャイアントキリング) 達海は黒田に髪を洗わせるのが好きだ。 黒田の無骨な手がわしゃわしゃと自分の髪を掻き混ぜるのが堪らない。 最初こそ文句を言う黒田も、最終的には折れる事を知っているので達海は強請るのを止めない。 そうして達海は黒田に自分の髪を洗わせるのだ。 「ん…そこ、きもちいぃ…」 目を細めて背をしならせれば「アンタそれ態とだよな絶対」と呆れた声がする。 「なにが」 「…何でもねえよ」 シャワーで泡を流され、さっぱりするとくるりと黒田を振り返った。 「クロも洗ってやろうか?」 クロは坊主だからやりがいがないから身体も洗ってやるよ。 そう提案すれば、いらねえ、と突っぱねられる。 「何でだよ」 「アンタ前にもそれでおかしな事になっただろうが!」 風呂場でのセックスになだれ込んだことを言っているらしい。 それが狙いなのに、と言えばふざけるな!と怒鳴られた。 しかし結局、この後黒田は達海に身体を洗われる羽目になる。 *** この後、しっかりなだれ込みました。脳内補完ヨロ!!(いつもそれだ) 並んで歯を磨く (深作×達海/ジャイアントキリング) 深作のマンションに泊まった翌朝、達海は深作と並んで歯を磨いていた。 「ねえフカさん」 先に口を濯いだ達海が深作を見る。 「んー」 同じく口を濯いでいる深作を見ながら達海はのたまった。 「何か新婚さんみたいだねー」 「ぶっ」 含んでいた水を噴き出した深作が慌てて口元を拭う。 「お前なあ、昨夜から新婚新婚うるせえよ!」 「だってホントにそうだったら良いなーって思って」 だってほら、と達海はコップに歯ブラシを挿した。 「こうして二本の歯ブラシが並んでると、そう思わない?」 一つのコップの中で、緑色と青色の歯ブラシがからりと揺れた。 *** 「料理をする」のその後。 |