選択課題・ラブラブな二人へ
海辺で散歩 (村越×達海/ジャイアントキリング) ※前中後の村越編その後です。 猛人に海を見せてやりたい、と達海が言い出した。 シーズンオフの浜辺はひっそりとしていて、時折カップルがいるくらいだ。 そんな彼らに自分たち三人はどう映っているのだろうか。 どうでもいい気もするし、聞いてみたい気もする。 はしゃぐ猛人の相手をする達海の横顔を見ながら村越は思う。 この人が突然何かを言い出すことはよくあることだ。 けれど、今日はいつもと何かが違う気がする。 何か重大な事を言い出そうとしているような、そんな気配が先ほどから達海からは発せられていた。 それが村越を不安にする。 共に暮らし始めて三年半。息子も三歳になった。 籍の関係から結婚こそしていないが、立派な夫婦だと村越は思っている。 それに後悔などありはしない。 しかし達海はどうなのだろうか。 村越と共に歩く道を選んだことを、後悔する事は無いのだろうか。 村越は達海に関してだけは全く自信が持てなかった。 すると達海がそんな村越の視線に気づいたのか、何だよ、と笑った。 「難しい顔して。また下らない事考えてんだろ」 例えば、俺がこれから何を言い出すか、とか? 「……」 「沈黙は肯定ととりまーす」 大した事じゃないよ、と彼は笑う。 「たださー気になることがあるんだ」 「気になること?」 「俺、今回女の体になって一昨日で一週間なんだけど、まだ体戻んないんだよね」 「それがどうかしたのか」 「まあまだ二日目だし?何とも言えないんだけどさ、猛人が産まれてからは一日もオーバーしたこと無かったからまさかな、って」 村越と関係を持つ前までは十日程度のずれはよくあったという事は本人から聞いて知っている。 だから何なのだと問えば、だから、と達海は心なしか顔を赤くして言った。 「二人目がデキたかもしんないって話」 その瞬間、村越は達海を抱きしめていた。 *** ゴトタツ組はしっかり避妊してるけどコシタツ組は結構アバウトなイメージで書いてたらこんなことに…。 雪上を転げ回る (後藤×達海/ジャイアントキリング) 純白に染まったピッチにフロントも選手も溜息しか出ない。 「これは見事に積もったなあ」 後藤が溜息と共に呟けば、白い結晶と化した吐息がたなびく。 「こら美幸、濡れるぞ」 しかし父親の忠告など聞いちゃいない美幸はきゃあきゃあと歓声を上げて雪の上に突っ込んでいった。 「ああ、ほら達海も見てないで止めろよ」 「んーいんじゃないの。あとでシャワー浴びれば」 「着替えが無いだろうが」 「ランドリーで乾かせば良いじゃん」 ああ言えばこう言う…後藤は内心で拳を握り締めながら達海を睨む。 「わかったよ。美幸、そろそろやめとけよー」 「あーい」 何故か母親の言うことだけは一発で聞く美幸に、後藤は父親としての尊厳を傷つけられてちょっと落ち込んだ。 「後藤は優しいから我侭言っても許してくれるって思ってんだよ」 「それ、お前が思ってることじゃないのか」 「あ、バレた?」 褒めてるんだぜ?と笑う姿にがっくりと肩を落とす。 「もう少しマシな褒め方をしてくれ」 「おとうさん、げんきげんきよ」 「ほらほら、美幸が慰めてんだから元気出せよ」 「…達海は慰めてくれないのか?」 じと目で見下ろせば、ばーかと笑いが返ってきた。 「後でたっぷり慰めてやるよ」 *** 東京って雪積もるんですか?(田舎民の疑問) 花見に行く (持田×達海/ジャイアントキリング) 東京ヴィクトリーの面子でも花見での席での事。 「何で俺お呼ばれしちゃってんの?」 達海は納得が行かないという様に小首を傾げた。 「いいんですよ細かいことは!」 城西の言葉にいいのかなあと反対側にまた首を傾げる。 「達海さんと飲めるなんて光栄です」 ぺこりと頭を下げる三雲にそりゃどうも、とこちらも頭を下げる。 するとどすんと背中に重いものが乗りかかって来て、達海は危うく潰れそうになった。 「うぐ」 「達海さーん、飲んでますかー?」 「飲んでるからどいてくれるモッチー」 乗りかかってきた重石の正体である持田は早くも出来上がっているようで、けらけらと笑いながら達海にしがみ付いている。 「達海さん細い!カラダ超細いんすけど!」 「モチさん、達海さん、潰れそうですけど」 「あ、ごめん達海さんー」 「いいから、いいから早くどいて」 すると持田はそのままずるりと達海の背からずり落ち、今度は背後から抱きしめるような形になる。 「あ、こらモチ、ずるいぞ!」 「へっへー早いもん勝ちですよシロさん!」 「達海さん、お注ぎします」 「あ、どうも」 「あー!達海さんに酌すんのは俺の役目ー!」 背後から抱きすくめられながら、俺なんでここに居るんだっけ、と達海はもう何度目かになる溜息を吐いた。 *** 東京V→タッツを目指したが挫折wwここでのモチタツは全然デキてませんw タンデム(バイク) (深作×達海/ジャイアントキリング) 「フカさん、後ろ乗っけてってよ」 駐輪場に現れた達海の姿に深作は内心で舌打ちした。 今日は撒いて来れたと思ったのに。 「お前はぜってえ乗せない」 「昨日の事怒ってるの?」 によによと笑みを浮かべて聞いてくる達海に「当たり前だ!」と怒鳴る。 「お前がおかしな事するから事故りかけただろうが!」 昨日も達海をバイクの後ろに乗せて寮まで向かったのだが、その途中。 「おかしな事って、胸揉んだこと?」 「わざわざ言うな!!」 そう、走行中に達海が深作の胸を揉んだのだ。 危うく体勢を崩す所だった深作はもう二度と達海は乗せないと誓ったのだ。 「あれは偶々に手が滑っただけだって言ったのにー」 「お前の偶々は嘘くさいんだよ!」 「ひどーい」 とにかく、と深作はバイクに跨る。 「お前は二度と乗せない。わかったか」 きっぱり言い切ると、わかったよ、と達海が歩み寄ってきた。 「ごめんね、フカさん」 そのままぎゅうっと深作を抱きしめてきたものだから深作は踏まれた猫のような悲鳴を上げた。 「だからそういうのを止めろって言ってんだろがー!!」 *** フカさん、絶賛ツン期の頃。 ドライブ (ダルファー×達海/ジャイアントキリング) 何でこんな事になったんだっけ。達海はぼんやりと思う。 「んっ…はぁ…」 かさついた指の腹が胸の突起を潰し、達海は身を捩らせる。 ここは無駄に豪勢なリムジンの中で、さっきまでダルファーと他愛も無い話をしていて。 「んんっ」 それがいつの間にかソファの上に押し倒されていて。 『声を出したまえ』 「だって…ぁ…」 『ソノダ君なら助手席だ。声は聞こえまいよ』 ぺちゃりと音を立てて舌先が胸の突起を舐り、達海の背がしなる。 「ぁ、あ、」 緩やかに勃ち上がり始めた自身と胸元を同時に愛撫され、達海の唇からは堪えようのない声が漏れ始めた。 『こちらの方が素直なようだ』 『ばか…ああっ…』 『下品な事を言う唇は塞いでしまおう』 「んんっ…ぁふっ…ふぅ…」 肉厚な唇に唇を食まれ、熱い舌がぬるりと入り込んでくる。 くちゅくちゅと唇と下肢、双方から響く水音が一層羞恥を煽って達海は腰をくゆらせた。 『もうこんなにして…』 くつりとダルファーの喉が鳴る。 『大阪まで、まだまだ時間はたっぷりとあるよ』 その唇が下肢に下りていくのを、達海は欲に潤んだ瞳で見た。 *** 何がどうしてこうなった!!(爆) |