選択課題・ラブラブな二人へ

映画を見る
(持田×達海/ジャイアントキリング)

持田は会うなりある映画が見たい、と言い出した。
持田が口にした映画のタイトルは達海には聞いたことのない映画だった。
達海に異論は無かったので、その足でレンタルビデオ店へ向かった。
特に話題作でもないそれは棚の片隅にぽつんとあって、難なく借りれた。
マンションへ帰れば早速二人してテレビの前に陣取って、DVDをセットする。
達海を後ろから抱き込むようにして座った持田に態と体重を乗せてやれば楽しげな声が耳を擽った。
映画を観ている最中、持田はずっと達海の左肩に顎を乗せて観ていた。
そんな仕草が可愛くて、達海は腰に回された手に自らの手を重ねる。
「達海さんって字幕読んでんの?英語聞いてんの?」
「字幕。こいつらアイリッシュ訛りが強い英語だから聞き取りづらい。そういう設定なんだろうけど」
「そんなもんなの?」
「そんなもんなの」
時折そんな事を話しながら観ていると、不意に耳を噛まれて達海はびくりと身体を揺らした。
「こら。観なくていいのかよ」
「この辺覚えてるからいい」
「っ…耳元で囁くな」
「感じる?」
「何かぞわぞわする」
すると今度はぺちゃりと音を立てて舐められる。
「モッチー、駄目だって」
「何が駄目なの」
「…映画の最中なのに」
「いいよ、後からまた観れば」
するりとシャツの裾から入り込んできた手に、達海は諦めて意識を持田へと向けた。



***
肩に顎を乗せるとか萌えるんですが!





最高の愛情表現
(後藤×達海/ジャイアントキリング)

※前中後のその後です。


「美幸、美幸」
こいこい、と達海が手を招けば美幸は素直に達海の元へ駆け寄った。
「あのな、」
ひそひそと美幸の耳元に手を当てて達海が何やら囁いている。
後藤がそんな二人を微笑ましげに見ていると、今度は後藤の方に美幸が駆け寄ってきた。
「おとうさん、おとうさん」
「何だ、美幸」
「おみみかして」
言われるがままに耳を寄せると、美幸はあのね、と耳元で囁いた。
「おかあさんがおとうさんのことだいすきだって」
みゆきもおとうさんのことだいすきよ。
ぽかんとして美幸を、そして達海を見ると、達海は悪戯が成功した子供の様に笑っていた。
じわりと滲む視界を堪えながら後藤はそうか、と笑って美幸を抱き上げた。
「お父さんもお前たちが大好きだよ」



***
後藤パパは涙もろいと思う。





共白髪
(後藤×達海/ジャイアントキリング)

「後藤、白髪増えたな」
すると後藤はひょいと肩を竦めた。
「そりゃ五十にもなれば白髪くらい増えるさ」
誰かさんは相変わらず苦労をかけてくれるし、とぼやけばそうだっけ?ととぼけられる。
「お前は目立たないな」
「まあ好き勝手生きてるし?」
「…悪かったよ」
「うそうそ、単に髪立ててるから目立たないだけだって」
それにしても、と後藤は己の前髪を摘んで言う。
「そんなに目立つか?」
「んーそれほどじゃないけど、やっぱり昔と比べれば老けたなあって」
「…染めようかな」
ぼそりと呟かれたそれに、染めるなよ、と達海が笑った。
「真っ白になるまで一緒に居てやるから、そのままでいいよ」
その言葉に目を丸くした後藤は、やがてふっと微笑みを浮かべて言った。
「真っ白になってからも、一緒に居てくれよ?」



***
何も考えず後藤さん五十歳とか書いてしまった…タッツは四十六歳か…。





雨に濡れる
(持田×達海/ジャイアントキリング)

※お漏らしネタっていうかスカネタですので苦手な人は逃げましょう。


達海から今から行く、と連絡があって少しして雨が降り出した。
あの人の事だから途中のコンビニで傘でも買ってくるだろうと思って待っていたら何ともまあ。
「傘買わなかったんすか」
「すぐ止むと思ったんだもん」
玄関に現れたのは、髪から雫を滴らせたずぶ濡れの達海。
タオルを持ってくると、何故か達海はそわそわと落ち着かない様子だった。
「達海さん、タオル」
「あ、ああ、サンキュ、モッチー」
ついでに洗濯籠を持ってくるとそこに達海が濡れた上着と靴下を放り込んだ。
「ていうかモッチー、トイレ貸して」
「どーぞ」
「ああもう冷えたら急にキた」
漏れる、と慌ててぺたぺたと足音を立てながらトイレへと向かう達海の後姿に持田の中で何かがひらめいた。
「達海さん!」
「…何、モッチー。俺、結構切迫してるんだけど」
すると持田はきらきらした満面の笑みでこう言った。
「俺、達海さんの排尿シーン見たい」
沈黙。
「……はあ?!」
たっぷりの時間を置いて達海は声を上げた。
「モッチー、それどういうジョーク?」
「本気だって!ほら!」
と手を引かれてやってきたのはバスルーム。やばい、本気だ。達海は焦った。
「ちょ、ちょっと待って、話し合おう。とりあえずトイレ行かせて」
「だからここですれば良いんだって」
「だから、何でトイレがすぐそこにあるのにわざわざ風呂場でしなきゃなんないの」
しかも持田の目の前で。
「俺が見たいからだけど?」
「イイ笑顔で言うな。瞳孔開いてんぞ」
「俺、一度でいいから達海さんの放尿シーン見てみたかったんだよね。あ、なんか想像しただけで勃ってきた」
平然とのたまう持田に達海は泣きたくなってきた。
「無理、無理だから」
「そう言うと思ったから…」
途端、がしりと身体を抱え込まれ、身体を反転させられる。
左腕で腰をがっちりと抱え込まれたままズボンが下着ごと下ろされた。
「ちょっ…」
「実力行使させてもらいます」
「ひっ…」
ぬっと後ろに指が突き立てられ、達海は短い悲鳴を上げた。
ぬくんと根元まで挿し入れられて膝が震える。
「何処まで我慢できますかね」
くすくすと持田の笑いが耳を擽る。
ぐっぐっと感じさせるというよりは押し込むようなその動きにやばい、と達海は思う。
持田の指の動きは確実に達海の膀胱を刺激して排尿を促していた。
「だ、駄目だって、あ、あっ」
「ほら、早く楽になったら?」
指の動きに加えて、腰を捉えていた持田の左手が下腹部を圧迫する。
前と後ろからの膀胱への刺激に達海は耐え切れず声を上げた。
「や、駄目、あ、ああっ…!」
とうとう達海の萎えた性器の先端から堪え切れなかった雫が漏れる。
するともう後は済し崩し的に後から後からしょろしょろと透明な液体が流れ落ちた。
「う、わ…」
待ち望んだ達海の排尿シーンに持田の背筋をぞくぞくとした快感が流れ落ちる。
それは下肢へと直結していて、己のズボンの前を寛げると中から抑え切れない欲望にそそり立ったそれが姿を現した。
「達海さん…!」
挿し入れていた指を勢い良く抜くと、達海の身体がびくりと揺れる。
「あ、や、モッチー、やめ、」
押し当てられた熱の感触に引こうとする達海の腰を引き寄せ、持田は半ば無理矢理それを達海の中へと捻じ込んだ。
「あ、あああああっ!!」
「達海さん、達海さん…!」
ぬぐっぬぐっと滑りのよくないそこを何度も抜き差ししながら持田は達海の名を呼ぶ。
「あぁっ、達海さん、すげえ締まる…!」
「あっ、あっ、ひぁっ、ああっ」
何度も何度も腰を打ちつけながら高みを目指す。
いつもならもう少し我慢できるはずの射精感も、今は嘗て無いほどの興奮で極まっていた。
「くぅっ…!」
「ああああっ」
一層強く腰を打ちつけ、その最奥で持田は果てた。
「っは、はあ…」
吐き出した精液を塗りこめるように腰を緩やかに動かすと、また内壁がきゅうっと締まって気持ちよかった。
ああそうだ、と持田はにやりと唇を歪める。
「モッチー、もういいから抜いて…」
「まーだ」
羞恥と脱力感でバスタブにへばりついている達海の腰を引き寄せ、更に奥まで萎えた自身を押し込んだ。
「え、何、やっ…」
「…っ…」
中で広がる暖かな感覚に達海は一瞬何をされているのか分からなかった。
しかし溢れ出たそれが足を伝う頃にはそれが何なのか理解して声を上げていた。
「や、信じらんな、あ、あ…!」
敏感になっている粘膜の中を熱い液体が支配する。
ずるり、と栓になっていた持田の性器が抜かれると、緩んだそこから持田の注ぎ込んだものが流れ出してきた。
「アハハ、達海さん前からも後ろからもお漏らししてんの」
すっげーそそる。
「持田、お前最悪だ…」
げっそりしながら達海が言うと、何言ってんの、とキスされた。
「それでも俺のこと好きでしょ?」
その自信は何処から来るのか。
しかし否定できる材料の無い達海はもういやだこの子、と項垂れるしかなかった。



***
とうとうやっちまったぜお漏らしネタ!!しかも無駄に長えよ!!!!





花火を見る
(後藤×達海/ジャイアントキリング)

どおん、とはるか上空で花火が舞っている。
わあ、と人々の声が上がり、花火が上がるたび、辺りが極彩色に明るくなる。
そんな中、達海の手がそっと後藤の手を握ってきたので後藤は慌てて傍らを見た。
「た、達海」
「誰も見てやしないよ」
確かに誰もが夜空を見上げていて、こんな所で手を繋いでいる男二人など見えてはいないかもしれない。
もし誰かに見られたら、と思うと気が気でない。
けれど、その手を放すのが勿体無くて。
結局、花火が終わるまでその手が離れることは無かった。



***
ここ数年花火見てないなあ…。

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