恥ずかしがりやな君へ5のお題
そういうところも可愛いけれど (杉江×達海/ジャイアントキリング) 達海は快楽に対して素直だ。 「あ…ん…っ…」 杉江に言われるがまま、自らを慰めるその姿は厭らしい。 「そこが良いんですか」 「ん、ここ、こうすると、キモチイイ…っ…」 素直に頷く姿は可愛いのだけれど。 正直、下半身には宜しくない。見ているだけでイけそうだ。 「…達海さん、後ろ、そろそろいいですか」 「ん…大丈夫…」 ぬるりと指が引き抜かれるとそこはひくひくと収縮して物欲しげだ。 杉江が昂ぶる自身をそこへ押し当てると、そこは慎ましく閉じた後、期待に震えるようにそっと開いた。 その瞬間を杉江は見逃さない。 「あ、あああっ」 ず、と腰を進めると達海の脚がびくんと跳ねた。 その脚を抱え上げ、一層深みを目指す。 「あ、あっ、あっ」 腰を動かせばその律動にあわせて達海の唇からは甘い声が漏れる。 それを吸い尽くそうとばかりに杉江が口付けてきて、達海は息苦しさに喘いだ。 「んんっ、ふ、あ、あ、スギ、す、ぎ…!」 限界が近いのだろう、しきりに杉江を呼ぶ声に杉江もまた限界を感じていた。 「達海さん…!」 「スギ、す、あ、ああっ!」 「…っ…」 達した達海の内壁にきゅうと締め付けられ、杉江もまた達海の中に精を吐き出す。 「…っは、は…」 荒い息を吐きながらくてりとしている達海。 完全な無防備でとろんとした視線を泳がせている。 その姿も杉江の好きな達海の一つだ。可愛くて仕方が無い。 「…なに?」 けれど。 「…いいえ、何でもないです」 それを口にしたらこの人は嫌がるだろうから今は黙っておくことにした。 *** スギタツのエロはスローとハードどっちが多いだろうと真面目に悩んだ。(爆) …あんまり見んなよ (後藤×達海/ジャイアントキリング) 達海は普段は決してハーフパンツを履かない。 どれだけ暑かろうが、とにかく脚の出るものは決して履かない。 脚の手術痕を見せないようにしているのだと思う。 けれど、後藤と室内で二人きりの時は違う。 寝巻き代わりにハーフパンツを履く事もあれば、ボクサーパンツ一枚でふらふらすることもある。 これが達海なりに気を許してくれている証なのだとすれば、この上なく嬉しい。 「…何、ごとー。俺の顔、何かついてる」 「いや、可愛いな、と思って」 途端、達海の顔が呆れたものになる。 「馬鹿じゃないの、三十五のおっさんに向かって」 「そうかもな」 それでも達海を見つめ続けていると、やがて居心地が悪そうに視線をそらして呟いた。 「…あんまり見んなよ」 「どうして」 「だって、恥ずかしい」 後藤はくすりと笑って達海を押し倒した。 「なら、もっと恥ずかしいこと、するか?」 達海は一瞬目を丸くし、やがて可笑しそうに喉を鳴らして後藤の首に己の腕を巻きつけた。 「…する」 引き寄せられるがままに、後藤は達海の唇に口付けた。 *** ちっ、バカップルめ。(主に後藤さんに向けての悪意)←愛 色付いた桃色の頬 (黒田×達海/ジャイアントキリング) 最近気づいた事がある。 「ん、あ、クロ、あっ…」 激しく突き上げてばかりいた頃は気付かなかったが、こうして緩やかなペースで腰を進めているとよく分かる。 「あぁ、あ、あ」 イキたくて張っている薄い腹筋とか、引き攣れた内股とか。 ぴんと立った胸の突起とか、桃色の濃くなっていく頬とか。 達海が全身で黒田を感じていることがよく分かる。 身を屈め、熟れた桃のようになっている頬に舌を這わせると、ぎゅっと閉じられていた達海の瞳が開かれて黒田を見た。 「く、ろ…も、イキたい…」 その潤んだ瞳にだろうな、と唇の端で笑う。 細い脚を抱え上げ、奥まで突き上げると「ひゃう」と悲鳴に似た嬌声が上がった。 「あっ、あっ、ああっ」 そのまま激しく突き上げていけば、限界まで引き伸ばされていた達海は一気に絶頂に駆け上って果てた。 身体が脱力しても黒田を咥えこんだそこはひくひくと痙攣していて、先ほどの締め付けに折角耐えた黒田を持っていこうとする。 「達海さんよ、俺はまだイってないんだが?」 「ん…」 すると達海が身を起こし、ずるりとそれが抜けた。 ぐしゃぐしゃになったゴムを外し、座った黒田の股座に達海が顔を埋める。 「ん、む…」 「…ぅ…」 一気に喉の奥まで咥え込まれ、黒田の喉が鳴った。 じゅぷじゅぷと音を立てて吸い上げられ、黒田はあっという間に追い詰められる。 「…くっ…」 達する直前に口内から自身を引き抜き、達海の顔に精液を放った。 「ぁ…」 顔だけでなく髪までも精液に塗れた達海は、ぞくぞくと背筋を震わせながら唇に落ちてきたそれを舐め取った。 *** SでMなタッツとMでSなクロに萌える。 ねぇ、こっちをむいて (深作×達海/ジャイアントキリング) 深作が拗ねた。 いつものように達海が調子付いた所為で深作が拗ねてしまったのだ。 「ねーフカさん、ごめんって」 しかし深作はふいっと横を向いたままだ。 その顔を追いかけてみれば今度は反対側にふいっと逸らされてしまう。 「もうしないからさーこっちむいてよー」 「…本当だな」 漸くこちらを見た深作に、達海は本当本当、と頷いた。 「だから仲直りのキス、しよ?」 *** きっと言葉攻めでもしたんじゃないですかね。(をい) 精一杯に差し出された、震える手 (村越&??/ジャイアントキリング) ※前中後のその後です。 「むらこし!」 帰宅しようと駐車場へ向かっていた村越を引き止めたのは甲高い声だった。 振り返ると、小さな少女が駆け寄ってくる所だった。 「むらこし、おかあさんのところ、つれてって」 達海の娘、美幸だ。 面倒な事になった。村越は思う。 元々子供の扱いは得意ではない村越だ。 その上、つい先日この子が自分の子だと知ったばかりでどう対処していいのかが分からない。 「…場所は知っているだろう」 すると拒否されるとは思わなかったのだろう、美幸は目を丸くした後、途端におどおどとした目で見上げてきた。 「…あのね、どあがおもくてひらかないの」 拙い言葉で説明する美幸に村越は大人気なかったと思う。 「…わかった。ついて来い」 するとぱっと表情を明るくした美幸はとんでもない事を言い出した。 「だっこがいい」 つかれちゃった、と美幸は当然のように要求してくる。 しかしこの子に触れることは禁忌のような気がしている。 触れてしまったら、あの人と同じで離れられなくなる。そんな気がする。 けれど、そんな葛藤を知らない美幸は早く、とせがむ。 震える手を差し出すと、迷わず飛び込んでくる小さな身体。 美幸を持ち上げると、想像していたより重さがあって驚いた。 それが確かに美幸が存在している証のようで、村越は喉の奥が痛むのを感じた。 美幸の髪からは達海が使っているシャンプーと同じ香りがして、胸の奥まで痛み出す始末だ。 「むらこし、はやく」 「あ、ああ…」 早くこの子と離れたほうが良い。 村越が来た道を戻り、美幸が開けられなかった扉を開く。 「そういえばどうやって出てきたんだ」 「せらといっしょにでてきたの」 きっと遊びながら世良を駐輪場まで見送って、戻ろうとした所ではたと帰れない自分に気付いたのだろう。 子供にあの扉が開けられないと気付かない世良も世良だ。 後で言っておかないと。そう思いながら歩くうちに達海の部屋の前に立つ。 「ありがとう」 にこりと笑う美幸を下ろすと、軽くノックを二回。 ふえい、と間の抜けた返事を聞いて扉を開くと美幸が飛び込んでいった。 そして達海がこちらを見るより早く村越は扉を閉め、その場を立ち去る。 「…っ…」 腕の中に残った甘い匂いを振り切るように、村越は足早にクラブハウスを出た。 *** 悶々時代の村越 |