駄犬五題

「待て」ができない
(村越×女達海/ジャイアントキリング)

※前中後村越編のその後です。


その日は丁度達海の身体が女性化している日だった。
猛人も幸乃も寝入ってしまった後、そういう空気になってベッドに倒れこんだ。
「あ、そういや、ちょ、こら、んっ」
村越は何かを言おうとする達海の唇を己の唇で塞ぎながらその背のホックを外した。
「あ、こら」
下着の外れる感触に叱咤の声を上げるより早くシャツの中に手を滑り込ませ、掌に丁度良いサイズの乳房を揉みしだく。
「あ、ちょ、待てって」
「待たない」
シャツの上からでも分かるほどぴんと立った突起を指の腹で潰すと達海の喉が鳴った。
「あ、駄目だって、やっ」
スウェットの中に手を差し入れ、下着の上から割れ目をなぞるとそこは既に湿り気を帯びていた。
「何がいや、だ。もう濡れ始めてるぞ」
「や、あっ」
軽々と達海の腰を持ち上げると下着ごとスウェットを脱がせる。
すると達海がほんとに駄目だって、とシャツの裾を延ばして下肢を隠した。
「何を今更恥ずかしがっている」
「そうじゃなくて、ゴムが無いんだってばっ」
顔を赤くして言う達海に、そういう事か、と得心が行く。
しかし。
「…外で出せば良いだろう」
「ぎゃー最悪だこの男!」
「今更引けるか」
「あ…」
ぐいっと脚に押し当てられたそれは既に強い熱を持っていて、達海の快楽中枢を呼び覚ました。
その熱が自分を穿つ感覚が甦り、下肢に甘い痺れが広がっていく。
「…くち…じゃ、駄目か?」
「…あんたの中に入りたい」
耳元で囁かれ、ぞくりとした感覚が背中を走り抜ける。
ほんとは駄目なんだけど、だめなんだけど…。
「…ちゃんと外で出せよ?」
結局流されてしまう達海だった。



***
結果、「risk」に繋がるわけですね。外出しとか言ってる村越は蹴飛ばされていいと思う。





絶対忠誠!
(椿×達海/ジャイアントキリング)

椿は可愛い。
「待て」
どんな時でもこの一言でぴたりと止まる。
はっはと本物の犬のように荒い息を吐きながら。
そそり立つそれから厭らしい雫を垂らしながら。
それでも椿は忠実に守ろうとする。
ただし。
「た、達海さん…!」
「なに、椿。もう我慢できないの」
待て、を持続することは出来ない。
「は、はいっ…」
だから達海は脚を開き、ジェルで濡れそぼったそこを自らの指で広げながら許しを出す。
「よし」
そうして達海の可愛らしいわんこは達海を食することを許されるのだ。



***
駄犬で忠誠って来たら椿しか思いつかなかった。(爆)





しっぽは口ほどに
(後藤×達海/ジャイアントキリング)

達海は猫の遺伝子を持った人間だ。
他の動物の遺伝子を持った人間というのはそれだけで生活が保障される。
その代わりに月に一度の簡単な検査を受けなくてはならない等の義務がある。
特に達海の場合、両親共にそういった因子を持たず生まれてきた突然変異なので扱いが格段に違った。
幼い頃はSPが付いていたというくらいだから相当だ。
今だってGPS機能の付いたマイクロチップを首筋に埋められているというのだから人権侵害も甚だしい。
しかし本人は至って気にしていないらしく、周期的に代わる体の作りに対しても寛容だった。
そう、達海の身体は不定期に変わる。
まず、耳が猫のそれとなる。真っ白でふわふわとした愛らしい耳だ。
そして尻尾が生える。こちらも真っ白だが先端だけ黒いのがまた愛らしい尻尾だ。
牙が生えることは無いが味覚は多少変わるらしく、熱いものは殆ど食べられないと言う。
あとは瞳孔が時折縦長に伸びるくらいか。
目立った変化はそれくらいだ。
昔は猫化している間は出歩かないか、どうしても外に出る場合はイヤーマフをつけたりして誤魔化していたらしい。
しかしフットボーラーになってからは堂々としたもので、そういう意味でも達海は一躍有名になった。
けれど達海は耳を隠すことはなくなっても、尻尾を出すことは滅多に無かった。
本人曰く、感情がクリアに出てしまうから見透かされるようで嫌だ、という事らしい。
実際、現役時代も猫化している時は達海だけ別室で着替えていた記憶がある。
その、滅多に見せることの無かった尻尾を今では後藤の前では堂々と晒している。
最近では尻尾穴の開いたズボンも売っているらしく、穿き心地がいいと気に入って穿いている。
達海がそれを穿くのは後藤の家にいる時だけであり、それが後藤には誇らしい。
何かを見つけてゆらゆらと揺れる尻尾も、考え事をしているときの小さな動きをする尻尾も。
それらが全て後藤にしか見せないものだと思うと嬉しくて仕方がない。
今だって達海はソファに寝そべりながらテレビを見ている。
その尻尾はゆっくりと揺れていて、それが達海がリラックスしているときの癖だという事も分かっている。
「達海」
ぴくんと尻尾が大きく揺れて達海が身を起こす。
「ほら、飲むだろ」
牛乳を多めに入れて温く作ったカフェ・オレを差し出すと、ん、と頷いて達海がそれを受け取る。
ぴんと立った尻尾に思わず顔が緩む。
「ごとーさ、いつも思うけど俺の尻尾見てにやけるのやめろよな」
キモイ。と言われても立ったままの尻尾に、崩れる表情を止められない後藤だった。



***
そろそろウチのゴトさんも気持ち悪くなってきたなあ…。(爆)





躾不足です
(赤崎×達海/ジャイアントキリング)

「ちょ、こら、待てって」
達海の制止は、しかし聞き入れられる事無くそこに指が突き挿れられた。
「いっ…待て!って言ってるだろ!」
「何なんスかさっきから」
息も荒くがっつく赤崎に達海はまったく、と枕の下からジェルを出す。
「唾液だけで挿れようとすんな。これ使え」
ぬくんと指を抜かれる感触に、内股を強張らせながらも達海はほっと息を吐いた。
しかし、そのジェルを受け取った赤崎はじっと手の中のそれを見た後、達海を睨んだ。
「何でコレ、こんなに量減ってるんスか」
あ、まずい。達海はええと、と視線を彷徨わせた。
「俺以外にも連れ込んでるってことッスよね」
何となく分かってましたけど。赤崎は溜息を付いてキャップを外す。
「…今日は手加減しませんから」
「ちょ、お前と俺どんだけ体力の差あると思って…あっ」
ぐちりとジェルの力を借りた指が中に入り込み、達海の身体が跳ねた。
最初はひやりとしたジェルも、次第に達海の体温に馴染んでくる。
「あ、やっ…」
ぐぷぐぷと音を立てながら中をかき回され、達海はぎゅっと目を閉じた。
「他の男なんて連れ込めないようにしてやる」
「いっ…」
肩口に噛み付く赤崎に、ああ、暫くの間人前で薄着になれないな、とどこか他人事のように思った。




***
初ザキタツ!おめでとう自分!!(笑)





愛しくってしょうがない
(深作×達海/ジャイアントキリング)

達海は深作が好きで好きで堪らない。
深作と一緒にいると幸せで仕方ないし、手が触れ合おうものならそれだけで表情は緩みっぱなしになる。
「ねえ、フカさん、キモチイイ?」
深作の上で緩やかに腰を振りながら達海は問う。
セックスだって自分ばかり気持ちよくては駄目だ。深作にもっともっと感じて欲しい。
「ば、か…聞くなよ、そんな事…」
なのに深作は絶対にそれを口にしようとしない。
それでも達海の中のそれは今にもイキたくて仕方ないというようにぴくぴくと震えている。
フカさん、かわいい。
「フカさん、イキたい?」
「い、かせろバカ…」
余り快感が強すぎても苦痛らしい。
それを思い出して達海はついついやりすぎたと反省する。
だってフカさんが可愛いから。
それを免罪符に達海は腰の動きを速めていく。
「あっ、あっ、フカさ、あっ」
「…っく…たつみ…!」
深作が達海の名を呼ぶ。
その欲に掠れた声に、達海は一気に絶頂へと駆け上った。



***
ここの達海は深作が浮気でもしたらヤンデレになりそうな勢いだ。(爆)

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