あいうえお題

快楽中枢
(後藤×達海/ジャイアントキリング)

※かなりタツゴトっぽいけどゴトタツと言い張る。そんな話。

「前立腺マッサージしてやろうか」
情事の真っ最中、達海が突然そんな事を言い出した。
「俺がいつもどんな感じでイイのか、興味、ねえ?」
「というより、お前がしたいんだろ」
図星を突いてやると、達海は悪戯っ子のようにばれたか、と笑った。
「なあ、させてよ」
圧し掛かってくる達海の身体を撫でながら後藤はそうだなあ、と呟く。
達海にする事には慣れていてもされたことなど当然ない。
多少の抵抗はあるが、しかし達海がしたいというなら吝かではなかった。
「…無茶はするなよ?」
「わかってるって」
ちゅっとキスを落として達海はローションを手に取った。
「横になって…脚、開いて」
言われるがままにしてみるが、意外とこれが恥ずかしい。
「…今までお前にさせてて何だけど、恥ずかしいなこれ」
「俺の気持ち、良くわかるっしょ」
達海がとろりとしたローションを手に垂らし、体温に馴染ませるように指で伸ばす。
「少し冷たいけど我慢しろよ」
ローションに塗れた中指の腹で奥まったそこを撫でると、ぴくりと後藤の内腿が震えた。
何度かぬめりを塗りこめるように動いた指がつぷりと中に潜り込む。
「…っ…」
「…痛くない?」
「ああ…」
ゆっくりと指を挿し入れていく。
何度か抜き差しをして慣らしていくと、変な感じだ、と後藤が苦笑した。
「俺も最初そうだったよ」
やがて指の腹が膨らみを捉え、緩やかに押すと後藤の脚がびくりと震えた。
「ここが前立腺。わかる?後藤」
「ああ…不思議な感じがする…気持ち良いような、良くないような…」
「最初はそんなモンだって」
小さく笑いながら達海の指は少しずつ前立腺を圧迫する。
「…ぁ…」
「…少しは感じる?」
「ぅあ…なんだ、これ…」
全身をやんわりと締め付けるように走る快楽に思わず達海の指を締め付ける。
「だめ、力抜いて…息もゆっくり吐いて…吸って…そう…気持ちいいでしょ…?」
「だ、めだ達海…」
初めて遭遇する種類の快楽に後藤は被りを振って耐える。
「なにがだめなの」
圧迫するのを止め、ぬくりと指を抜き差しするとまた後藤の脚が小さく跳ねた。
「あ、あ…」
「ねえ、ごとう、少しは俺のきもちよさ、わかった?」
「わかった、わかったから…!」
後藤の懇願に達海は仕方ないなあと指をゆっくりと引き抜いた。
「…はっ、はあ…」
「気持ちよかっただろ?」
「良かったけど、疲れた…」
ぐったりと脱力して後藤はそう応えた。
とりあえず、この「お礼」は達海の身体に返してやろう。
そう思いながら、後藤は深く息を吸い込んだ。



***
我慢できなくて書いちゃった!これから後藤は徐々に開発されればいい!でもゴトタツと言い張る!





嫌い、嫌い、大好き
(持田×達海/ジャイアントキリング)

達海を怒らせてしまった。
正確には、怒ったというより拗ねた、という感じだが。
拗ねた達海はぶすくれてソファの上で膝を抱えている。
ゆらゆらと揺れるそれが可愛いと思ってしまう辺り、相当やられていると持田は思う。
「モッチー、反省して無いでしょ」
「あんましてないです」
正直に答えると、達海はむっとして持田を睨む。
それを平然として受けていると、やがて達海はぷっと吹き出した。
「駄目だ、モッチー、堂々としすぎてて怒る気失せる」
漸く笑った達海に、持田はほっとしている自分に気付いた。
した事に対しては反省も後悔もしていないが、やはり達海は笑っているほうが似合う。
「ねえ、達海さん」
「なあに、モッチー」
先ほどまでの怒りはもうどこへやら。
甘い声で答える達海に持田は満足してその手を取る。
「こんな俺でも好き?」
「それ、俺に言わせるの」
「聞きたい」
達海さんの口から、聞きたい。
そう言って持田は達海の指先に口付ける。
強請れば落ちると知っている男の声に、達海はくすりと笑った。



***
「雨に濡れる」その後のような。





暮らしのリズム
(後藤×達海/ジャイアントキリング)

※前中後その後です。


一緒にお風呂、というのは二人にとって大切なスキンシップタイムだ。
生海もある程度大きくなり、美幸に任せられるようになってからは週に何度かは二人で入る事にしている。
バスルームはそれほど広いわけではないが、二人が密着するには丁度いいサイズだ。
そんな中で二人はお互いの髪や身体を洗いあったり、バスタブの中で抱き合ったり、膝をつき合わせて座ったり。
のんびりと過すこともあれば、性急に事に及ぶこともある。
何にしろ、そんな事をしているうちに一時間くらいなら簡単に過ぎてしまう。
そしてふやけた両手を見て、二人は笑いあうのだ。
そうしてほこほこになって風呂を出て、適当に身体を拭く達海を後藤が諌めて。
結局は後藤が達海の髪を拭いてやることになる。もう長い年月続いている儀式だ。
キッチンで並んで麦茶を飲んでいる頃になってひょっこりと美幸と生海が顔を出す。
おやすみなさい、と言う二人の頭を撫で、おやすみ、と返せば子供たちはにっこり笑って部屋へと向かった。
さて、これからは二人だけの時間だ。
といってもお互いにやることがある。
達海は対戦相手の試合を見る事に集中しているし、後藤だって持ち帰った仕事がある。
後藤はそこそこで切り上げるが達海はそうは行かない。
日付が変わろうが気にせず見続ける達海に、後藤は無理をするなと声をかけ、けれど止めはしない。
わかってる、といつもどおりの生返事に苦笑して、後藤は先にベッドに入る。
やがて後藤の意識が落ちていく頃、達海がもそりと滑り込んでくる。
擦り寄ってくる達海を抱きしめて、後藤はまた目を閉じる。
そうして二人は眠りに就く。
おやすみ、と囁く声に、おやすみ、と返して。



***
「え、そうなの?」関連。





結構楽しんでます
(有里&達海/ジャイアントキリング)

※前中後村越編その後です。


猛人の口におかゆの乗ったスプーンを突っ込んでいると、有里から疑問の声が上がった。
「その離乳食って誰が作ってるの?」
「え、俺だけど?」
達海はちゅるんとスプーンを抜き出し、当然のように言う。
「えー、達海さんそういうのしそうにないのに」
「俺が作んなきゃ誰が作るんだよ。村越はまだ現役なんだから離乳食まで構ってらんねえし」
「だって今まで生活能力皆無だっだじゃない!」
そこまで言うか、と達海はちょっとむっとしたように言う。
「皆無つってもね、習えば出来るようになるんだよ」
「習うって、誰に習ったのよ」
「後藤」
当たり前のように告げられた名前に有里はあちゃーと額を叩く。
「そんな事まで後藤さん頼りなの」
「だって俺一人じゃ何からやればいいのかわかんないし」
「後藤さんが優しいからってちょっと頼りすぎなんじゃないの」
そう言う有里に、達海はちょっと考えてからいいんじゃないの、と笑った。
「あいつ、俺に尽くすことが生き甲斐だから」
その根拠は何処から、と思ったが、しかし強ち外れていなさそうで有里は引き攣った笑いを浮かべるだけにしておいた。



***
コシタツ編であろうが後藤さんのタッツスキスキオーラはフルスロットルです。(爆)





この胸の鼓動を
(持田×達海/ジャイアントキリング)

「俺、この音好きかも」
持田はそう言って達海の裸の胸に耳を寄せる。
「音って、心音の事?」
耳に響く声に、そう、と笑う。
「達海さんの心臓の音」
今までそんな事思ったこと無かったけど、達海さんのは特別。
「達海さんが生きてる音」
すると達海はくつくつと喉を鳴らして笑う。
「らしくないね、モッチー」
「そう、らしくないね俺」
「どうしたの、今日は甘えてる」
「今日は甘えたい気分なんです」
そう、と達海がまた笑う。
そんな達海の内股をそっと撫で上げると、微かに心音が速くなった。
「…速くなった。期待してる?」
するりするりと撫で続ける。心音は少しだけ、速い。
「期待してる。だからねえ、モッチー」
キスして。もっと触って。
この鼓動をもっと、速くして。



***
まったりー。

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