あいうえお題

我が家の太陽
(村越×達海/ジャイアントキリング)

※前中後村越編その後です。


一週間ぶりに達海が我が家に帰ってくる。
子供たちもこの日を指折り数えていた。
二人が玄関を潜ると猛人と幸乃が達海の腕の中に飛び込んできた。
「「おかあさん!」」
「猛人、幸乃、元気だったか?」
「お母さん、会いたかったよ」
「もういたいいたいだいじょうぶ?」
「二人ともゴメンな」
よしよし、と撫でるとそれは嬉しそうに目を細めて二人はそれを受け入れた。
「達海さん」
リビングから有里が健を抱いて出てくる。その後からは会長が繁を抱いて出てきた。
「達海さんが居ない間に凄いことがあったのよ」
ほら、と双子を廊下にそっと下ろすと、双子はよろよろと立ち上がったのだ。
「歩いた!」
そうしてふらつきながらもゆっくりと母親に向かって手を伸ばし、必死に歩いていく。
それを両手を広げて受け止めると、双子はきゃあきゃあ声を上げて喜んだ。
ぽふぽふと達海の胸元を叩く仕草に、ほんとお前ら俺の胸好きだよな、と泣き笑いの表情を浮かべた。
もらい泣きをしている有里に、何お前まで泣いてんだよ、と達海が笑う。
「バカ!達海さんが泣かしてんでしょ!」
笑いあう有里と達海を尻目に、村越が永田会長へと向き直る。
「会長、今回は色々とお世話になりました」
「お前と達海の子供なら孫みたいなもんだ。気にするな。それより、達海の奴は大丈夫なのか」
「はい。この先何があっても俺があの人を支えていきます」
今度こそ、間違わない。村越は達海を見る。
子供たちに囲まれて笑う達海。
それこそが、村越の一番望んだ景色だった。



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次で終わります。ネタ提供ありがとうございました!





ん、いいね、その表情
(後藤&達海/ジャイアントキリング)

※前中後村越編その後です。


達海はこの一週間で随分元気になった。
やはり必要な休養だったのだろう。
「俺さ、昔の仲間とフットボールする夢見た」
病室を片付けながら達海は言う。
「みんなとさ、ずっとボール蹴ってたんだ」
はにかむ様に達海が笑う。
現実の所、彼らが今どうしているか、どう思っているか達海も後藤も知らない。
けれど達海が幸せそうにしているのだから、そでいいと後藤は思う。
「そうか、良かったな」
「うん。あんがとね、後藤」
にひっと久しぶりにあの笑顔を見せる達海に後藤の胸は温かくなる。
あれから達海は村越と仲直りしたようだった。
夫婦の事は夫婦にしか分からないというが、達海の顔に幸せそうな色が戻ってきているのなら。
それこそが答えなのだろう。
それでも俺は。後藤は達海の髪をくしゃりと撫でる。
「何だよごとー」
俺は、これからもお前を愛し続けるだろう。
「ん、いや、元気になって良かったな」
お前は笑ってる顔の方が可愛いよ。
そう言うと、ばーかと達海は照れくさそうに笑った。



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これで一件落着!ネタ提供ありがとうございました!

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