LOVE IT




「ハンフリーさん、またここに居た〜!」
ミジョツカ城にある酒場にてハンフリーがいつもの席で酒を飲んでいると、突然背後から少年の声が響く。
「もう!こんな昼間からお酒飲んでちゃダメだってば!」
ハンフリーの隣に仁王立ちした少年はぱっとハンフリーの手からグラスを奪い取り、その愛らしい唇を尖らす。
「いくらハンフリーさんがお酒に強いって言ってもお酒飲んでる事に代わり無いんだからね!身体壊しちゃうでしょ!」
「おいおいカッツェ〜そんな手厳しくする必要ねえんじゃねえか?」
同じテーブルで同じく酒を飲んでいたビクトールの言葉にカッツェはキッと視線を向けて同じくグラスを奪い取る。
「もう!ダメったらダメ!」
奪ったグラスを手荒くテーブルに置くと、カッツェはハンフリーの腕を取って立たせてそのままぐいぐいと引っ張っり酒場から出て行ってしまった。
「・・・ハンフリーもとんだ世話焼きに捕まっちまったな」
取り残されたビクトールは自分と同じように残されたグラスを再び手に取ると、苦笑と共に酒を口に含んだ。





「僕はお酒飲んだ事無いから美味しさとかは分からないけど、飲みすぎはよくないよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
ハンフリーの部屋に戻ってくると、カッツェは唇を尖らせたままベッドに腰掛け、ハンフリーは立ったままカッツェを見下ろしていた。
「全く飲むなって言ってるワケじゃないんだから…せめて夜だけにし・・・ってう?!」
カッツェの言葉が途切れる。ハンフリーがカッツェの顎を持ち上げ、ポンポン言葉の出てくるその口に口付けたのだ。
「・・・ぅ・・・・・・ぁふ・・・・・・ん・・・・・・・・・」
舌が侵入すると、アルコールの味がカッツェの小さな口内に満たされる。舌は歯列を割り、カッツェの舌を探り当てるとそれを舌先で象るように舐め、深く絡めてくる。その一つ一つにカッツェは過敏に反応し、その頬を朱に染めていく。
「・・・・・・・・・はぁ・・・・・・もぉ・・・酔ってるの・・・?」
「・・・・・・・・・いや」
「お酒の味がした・・・」
そのままベッドに押し倒され、ベルトを外されて節張った硬い指がその服の中へと入っていく。
「ぁ・・・・・・ハンフリーさ・・・ん・・・・・・フッチ君が来たら・・・・・・」
「・・・・・・構わん」
滑らかな肌をゆっくりと這って行くのがくすぐったくて身を捩りながらカッツェは「もう」と少し怒ったように言う。
「・・・っん・・・構ってよぉ〜・・・・・・」
そう言うとハンフリーの手は胸元で止まり、その飾りをきゅうっと柔らかく摘まんでくる。
「こうか?」
「きゃん!その「構って」じゃないもん!ハンフリーさんの意地悪!」
ハンフリーの頬を両手で挟み込んでごつん、とカッツェは額同士をぶつける。

「きゅぅ」
「わっ!バカ!!!」
どたーーん!!!

「え?え?な、何?!」
突然降って涌いた闖入者にカッツェは慌てて乱れた衣服を正す。
「いった〜ぁ・・・」
腕や腰を擦りながら顔を顰めているのはハンフリーと同室のフッチ(と竜のブライト)だった。
「フ、フッチ君?!」
カッツェが声を上げると、その声で我に返ったフッチは途端、耳まで真っ赤にして立ち上る。
「あ、あの、ね、寝てなんですけど、起きたらお二人がい、居て、それで出難いと思っていたらブライトが落ちそうになっちゃって・・・と、とにかくすみません!!!」
「あ、ちょ、フッチ君!!」
ブライトを抱え、慌てて出て行ってしまったフッチをまるで一陣の突風のようだと思いながら、カッツェはハンフリーをじろりと見る。
「・・・・・・ハンフリーさん、もしかして、フッチ君が居るの、知ってたの?」
「・・・・・・・・・・・・ああ」
顔色一つ変えないハンフリーにカッツェは軽い脱力感を感じたが、「ま、いっか」と苦笑する。
「ハンフリーさんが好きな事に変わりはないしね」
そう言いハンフリーを見上げると、彼はカッツェだけが知る優しい微笑を浮かべ、再びその唇に自らの唇を柔らかく重ねた。







(END)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
はい、ハンフリー×主人公です。「インフォーム〜」と被る気がするのはどうしてでしょう?・・・気のせいって事にしておきましょう。このネタは裏技を使ってゲーム序盤(シンダル遺跡)からマチルダ領へ行き、竜の子イベントをクリアしてハンフリーさん&フッチを仲間に入れてたのが始まりでした。やっぱね〜最初はね〜レベル13ぐらいだったから死にかけたね。でも一回の戦闘でレベルが10、20上がっていくのは爽快だったね〜。んで逆流して森の村まで行ってみたり・・・アレックスを引き連れたまま(笑)でもあれはいつバグるか心配で心配で・・・というかシンダルのボス、レベル39で戦って、しかも「どん欲なる友」で倒した(爆)あれは愉快だったな。「あ、弱!」って感じでさ。さて、次は例のあみだ争奪戦の優勝者のを書かなくては・・・。ペとかルとかネとかがつく人達ね。(爆)
(2000/06/26/高槻桂)

 

戻る