「んじゃ邪魔させてもらうぜ」
カーシュは何の疑いも持たずにダリオの隣りに座ります。これではダリオに勝てない筈です。
彼が善人スマイルの下で何を考えているか見抜けるほどじゃないとね。
「んじゃ、俺コレにすっかな」
カーシュはさっさと決めると丁度通りかかった皿洗いの青年に声をかけます。
さて、料理が出来るまで暫しお待ちを。

「あ、これ美味い」
おや?暫しのつもりが結構時間が経っていたようですね。すでにカーシュは料理にぱくついています。
「あ、カーシュ、付いてるぞ」
当初の下心は何処へやら。既にお父さんモード120%のダリオがカーシュの口元に付いた米粒を指でとって自分の口に運びます。なにやらとってもお約束です。
ちなみにグレンはこのムードに付いていけれなくなったらしく先程退場した模様です。
近くに座っていた兵士達も一部を除いて「御馳走様」と料理に対してなのか二人に対してなのかわからない言葉を残して出て行ってしまいました。そして残っている数人はミーハー気分でそっと伺っています。
「ああ、ほらカーシュ、また・・・」
かつかつと飢えた子供の様に食べるカーシュの頬にまた米粒が付いています。お行儀悪いですね、全く。
ダリオは顔を寄せると、頬に付いた米粒を唇で取ってやります。
これにはミーハー気分で見ていた兵士達数人はビックリです。中には「良いものを見た・・・」と満面の笑みで倒れるものも居ます。どうやら危ない人が数人交じっているようです。
「ん、さんきゅ」
カーシュはカーシュで特に気にも止めません。再び食事に没頭しはじめ、ダリオの庇護欲はMAXです。
(ああもう可愛すぎる!)
ちょっとイケナイお兄さんになり掛けた頃、カーシュの食事も終っていました。
「あ〜食った食った」
ちょっと食い過ぎたか?と思いながらも水を飲みます。
「なあ、食後の運動に少し手合わせしないか?」
ダリオにそう持ち掛けられ、カーシュはどうしようか迷います。
「良いけどよ・・・獲物は?」

獲物は・・・

 

真剣&アクス

練習用木刀

男なら肉弾戦あるのみ!

 

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